式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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まぁ、世界は広くっても世間は狭いということで。
ふらと自分の本体の気配に誘われてやって来た国に。
「え…ウイング!?」
「……」
何か仲間が二人いた。
サンドロックは目を見張って驚いた様子を、ヘビーアームズは無言で無表情の中に少しばかりの驚愕を浮かべ、揃いも揃って自分の方を凝視していた。まぁ、別れたときの別れ方が別れ方だったから、その気持ちも分かる。
あの機体から、出ることが出来ない状態で別れたのだから。
それが今、こんな所にいれば驚きもするだろう。
もっとも、二人に会うことは完全に想定外だった自分も、非常に驚いているワケなのだけれども。それを言い出しては切りもない。
とりあえず、互いにとって意外な再会だったのである。
実体化していた彼らと、精神体のままの自分はそのまま歩み寄りだす。話をするのならば距離は縮めなければやりにくい。その間に、ウイングは人目がないのを確認しながらその姿を実体化させた。どちらかに合わせなければ大変なことになる。
…まぁ、実体化したらしたで、自分の場合は大騒ぎになる可能性もあるか。
何故なら。
「君、出てこれないとか言うから心配し…て…」
サンドロックが、ある程度の距離まで近寄ったところで、固まった。
…何故なら、自分の左腕は今現在『留守』なのである。
これで驚くなとは流石に言えなかった。
自分の場合は残っていたのが右腕だったのは幸いだったとか考えているのだけれど、それも、現状をどうにか受け入れてしまった後だから出来ることであって、彼らにそれを求めるのはひどく酷だろう。
呆然としたまま声が出ない様子のサンドロックの隣で、ヘビーアームズはしかし、そんな自分の思いを真っ向から否定するかのように、何事もないかのようにいつも通りの様子で首を傾げ、口を開いた。
「それ、あっちに置いてきたの?」
「その通りだが。よく分かったな」
「そのくらいしか心当たりが無い」
「それもそうか」
ヘビーアームズの言葉に納得して、ウイングは頷く。
あの別れ方は、どうやらこのような結論も導き出せるものらしかった。
だが、そんなヘビーアームズとは違って、どうしたって直ぐに現状を受け入れることが出来ない相手も存在する。言わずもがな、サンドロックである。ちなみに反応として正しいのはこちらだろう。
「ちょ…ちょっと待って…そんなの出来るの!?」
「知らない。が、出来たものは出来たのだから仕方ないだろう。それにあちらにはあの妙なシステムもあることだし、殆どオートでいけなくもないらしいからな」
「それでも一部分は要ったって事?…や、その理論ってかなり無茶」
「言うな。俺もあまり納得できているわけじゃないからな」
この理論だって、無理矢理自分を納得させようと考えた物なのだから。
だからそう言うと、釈然としない物を覚えているような様子で、それでもサンドロックは引き下がった。
「それなら…それはそれで、良いわけじゃないけど良い事にする」
「どっちだ?」
「本当は良くないけど、それ以外の説明がないなら諦めるって事。でも、君がどうしてこっちに出てきたのかが分からないよ?パイロットを追ってきたとか?」
その言葉に、ぴくと肩を揺らす。
「ヒイロがいるのか?ここに?」
「いるよ。カトルも。学校に行ってるところ見たから間違いない…っていうかウイング、もしかして知らなかったの?じゃあ本当にどうして?」
「この国に俺の本体がある」
本体…正確には、最初の本体と言うべきか。今ではウイングゼロも本体だ。
ただ、それが動くような気配がして、来てみればこの国だったというわけだ。どんなに遠くても自分の本体くらいどこにあるかは分かる。これは仲間の誰にでも当てはまる。
しかし、それが分かっていてもサンドロックは訝しさを覚えたようだった。
「…?でも、ここって完全平和主義の国なんだけど」
「そうなのか?…というか完全平和主義というのは何だ?」
「武器を持たず、争わず、平和に過ごそうっていう事かな、確か。あまりよくは知らないけれど…でも、国の元首さんは武器を持ちたく無さそうだったよ、間違いなく」
それが彼の訝しさの原因らしい。
納得できないこともないが、確実に自分の本体はある。
だからそう伝えると、彼は困ったような表情を浮かべた。
「うん、それは分かるんだけど……」
「……隠されている」
「かもしれないね。でも、誰に?」
「…」
そこまでは分からないと、ヘビーアームズは首を振った。
もちろん、ウイングもそれは同様だった。
完全平和って、戦う存在から見ると凄くあの、新鮮というか、何だろうそれみたいな感じだろうなぁ。
「え…ウイング!?」
「……」
何か仲間が二人いた。
サンドロックは目を見張って驚いた様子を、ヘビーアームズは無言で無表情の中に少しばかりの驚愕を浮かべ、揃いも揃って自分の方を凝視していた。まぁ、別れたときの別れ方が別れ方だったから、その気持ちも分かる。
あの機体から、出ることが出来ない状態で別れたのだから。
それが今、こんな所にいれば驚きもするだろう。
もっとも、二人に会うことは完全に想定外だった自分も、非常に驚いているワケなのだけれども。それを言い出しては切りもない。
とりあえず、互いにとって意外な再会だったのである。
実体化していた彼らと、精神体のままの自分はそのまま歩み寄りだす。話をするのならば距離は縮めなければやりにくい。その間に、ウイングは人目がないのを確認しながらその姿を実体化させた。どちらかに合わせなければ大変なことになる。
…まぁ、実体化したらしたで、自分の場合は大騒ぎになる可能性もあるか。
何故なら。
「君、出てこれないとか言うから心配し…て…」
サンドロックが、ある程度の距離まで近寄ったところで、固まった。
…何故なら、自分の左腕は今現在『留守』なのである。
これで驚くなとは流石に言えなかった。
自分の場合は残っていたのが右腕だったのは幸いだったとか考えているのだけれど、それも、現状をどうにか受け入れてしまった後だから出来ることであって、彼らにそれを求めるのはひどく酷だろう。
呆然としたまま声が出ない様子のサンドロックの隣で、ヘビーアームズはしかし、そんな自分の思いを真っ向から否定するかのように、何事もないかのようにいつも通りの様子で首を傾げ、口を開いた。
「それ、あっちに置いてきたの?」
「その通りだが。よく分かったな」
「そのくらいしか心当たりが無い」
「それもそうか」
ヘビーアームズの言葉に納得して、ウイングは頷く。
あの別れ方は、どうやらこのような結論も導き出せるものらしかった。
だが、そんなヘビーアームズとは違って、どうしたって直ぐに現状を受け入れることが出来ない相手も存在する。言わずもがな、サンドロックである。ちなみに反応として正しいのはこちらだろう。
「ちょ…ちょっと待って…そんなの出来るの!?」
「知らない。が、出来たものは出来たのだから仕方ないだろう。それにあちらにはあの妙なシステムもあることだし、殆どオートでいけなくもないらしいからな」
「それでも一部分は要ったって事?…や、その理論ってかなり無茶」
「言うな。俺もあまり納得できているわけじゃないからな」
この理論だって、無理矢理自分を納得させようと考えた物なのだから。
だからそう言うと、釈然としない物を覚えているような様子で、それでもサンドロックは引き下がった。
「それなら…それはそれで、良いわけじゃないけど良い事にする」
「どっちだ?」
「本当は良くないけど、それ以外の説明がないなら諦めるって事。でも、君がどうしてこっちに出てきたのかが分からないよ?パイロットを追ってきたとか?」
その言葉に、ぴくと肩を揺らす。
「ヒイロがいるのか?ここに?」
「いるよ。カトルも。学校に行ってるところ見たから間違いない…っていうかウイング、もしかして知らなかったの?じゃあ本当にどうして?」
「この国に俺の本体がある」
本体…正確には、最初の本体と言うべきか。今ではウイングゼロも本体だ。
ただ、それが動くような気配がして、来てみればこの国だったというわけだ。どんなに遠くても自分の本体くらいどこにあるかは分かる。これは仲間の誰にでも当てはまる。
しかし、それが分かっていてもサンドロックは訝しさを覚えたようだった。
「…?でも、ここって完全平和主義の国なんだけど」
「そうなのか?…というか完全平和主義というのは何だ?」
「武器を持たず、争わず、平和に過ごそうっていう事かな、確か。あまりよくは知らないけれど…でも、国の元首さんは武器を持ちたく無さそうだったよ、間違いなく」
それが彼の訝しさの原因らしい。
納得できないこともないが、確実に自分の本体はある。
だからそう伝えると、彼は困ったような表情を浮かべた。
「うん、それは分かるんだけど……」
「……隠されている」
「かもしれないね。でも、誰に?」
「…」
そこまでは分からないと、ヘビーアームズは首を振った。
もちろん、ウイングもそれは同様だった。
完全平和って、戦う存在から見ると凄くあの、新鮮というか、何だろうそれみたいな感じだろうなぁ。
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