式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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子供になりました編、最終回。
というか、後日じゃない後日談。
果たして、お約束通りと言うべきだろうか。
「何それ。全然記憶にないよ」
「…私も」
夜、ふっと気付いたときには元の大きさに戻っていた雲雀とクロームは、小さくなっていたときの記憶を全て失っていた。
まぁ、おおよそそのようなオチは読めていたことだし、そもそも覚えていたとしても何が変わるわけでもない。無理に思い出させる必要も、教える必然も無いだろうと判断して、ザンザスはその件には触れないことにした。
そこはスクアーロも同じだったようで、二人分の問うような視線に曖昧な笑みを浮かべて返していた。こちらは言っても言わなくても同じなどとは思わず、言って何か藪蛇になったらマズイとでも思っているのだろう。このくらいなら確認しなくても、表情を見ればそのくらいは分かる。
「それにしても何、この室内。随分と酷い荒れ様だね」
「お前らとボスさんの三人がかりで殆どやってのけてたんだけどなぁ…」
「それでこの程度?スクアーロ、それは有り得ないんじゃない?」
小さくなった時はヴァリアー次席を臆すことなく『すく』などと縮めて呼んでいた雲雀は、眉をひそめながら彼の名を呼んだ。
「いつもの何割減くらいの被害なの、これ」
「あぁ、お前もとりあえず自分が破壊してるって自覚はあったんだなぁ……」
「そのくらいの自覚はあるよ。でも、やっぱり一番破壊してるのはザンザスだけど」
「俺のテリトリーの物を俺がどう扱おうが俺の勝手だ」
「ザンザスぅ……」
「文句でもあんのか」
「文句ってアンタなぁ…いや………やっぱいい」
「スクアーロ…疲れてる?」
何かを言いかけて止めたスクアーロを、クロームが不思議そうに見た。一番の不思議はどうして元の大きさに戻ってもなおとして鮫の膝の上に座っているのかなのだが、彼女はそのあたりを不思議に思うつもりは無いらしい。
…本当に記憶を失っているのだろうか。
ふっと疑問を覚えたが、そんなこと、どっちであろうと大して代わり映えもしない事なので、考えることを放棄した。
実際、覚えていないという彼らの言葉と彼らの様子に妙なミスマッチはないし、覚えていたのだとしても納得できるような状況ではあるワケなのだ。可能性としては五分五分という所。総じて、こういう時ほど結論は酷く出にくい。
ならば、答えのでない問いを思考するなど、時間の無駄は省いてしまった方が良い。それに、彼らのためにこれ以上時間を消費するのは苛つく。
「疲れてねぇ…とは言えねぇか。今日も色々とあったしなぁ」
「色々って……例えば?」
「帰ってきてみたら小さくなったお前らがいて、マーモンとルッスに事情を聞いて?んでボスさん帰ってきた後に、連絡やったから綱吉が来て、それに何でか知らねぇけど武に隼人にディーノがついてきやがって」
「で?あの跳ね馬が何か不作法でもしたの?」
「そうじゃねぇよ。…や、ある意味正しいのか?なぁ、ボスさんはどう思う?」
「俺にふるな」
ザンザスは答えて腕を組み、目を閉じた。そちら側に、今日はもう関わるつもりはない。その意思表明である。
ただ、もしも答えるとしたら自分は是を返しただろう。小さいと言われて怒ったのだし、それは雲雀恭弥にとっては気に入らない事柄だったに違いない。そんな事態を引き起こした時点でそのレッテルを彼に貼ってみてもおかしく無いだろう。
「…とにかくなぁ、ディーノと武は気絶した」
「…?…残りの二人は…?」
「綱吉と隼人は、ちょいと席を外してた。…てーかお前ら、今日はどうすんだ?もう外も暗ぇけど、お前らってそんなの気にしねぇだろ?帰るかぁ?」
「泊まっていくよ」
ふっと零されたスクアーロの言葉に雲雀は即答した。
「今から帰るのは面倒だし。クロームはどうするの」
「私も……出来れば、ちょっと」
「…ボスさん、そーゆーことだけど良いかぁ?」
「却下だ。面倒くせぇ…いや、待て」
確認のように向けられた視線にそう言って返して、彼を見返す。
見返された張本人はと言うと、何か嫌な予感でも覚えたのだろうか、少し身動いだ。
「…何だぁ」
「こいつらはマーモンとルッスーリアの部屋に泊めてやれ。夜中外に出すんじゃねぇぞ」
「……?それだけかぁ?」
「それ以上に聞こえたんなら、テメェの耳も大概だな」
首を傾げるスクアーロに答え、不機嫌そうな雲雀と残念そうなクロームにニヤリと笑ってみせる。いい加減、彼らが何をどうしたいかなんて分かり切っているのだ。
そう何度も思うとおりにさせる物かと、今日の中で一番良い気分をザンザスは味わっていた。
次は徹底的にボスvs弟妹同盟やりたいなぁ…やりたいんだよ…。
そしてその余波を食らうスクたちヴァリア幹部・ディノ・山本とか。まぁ死にはしないでしょう。
「何それ。全然記憶にないよ」
「…私も」
夜、ふっと気付いたときには元の大きさに戻っていた雲雀とクロームは、小さくなっていたときの記憶を全て失っていた。
まぁ、おおよそそのようなオチは読めていたことだし、そもそも覚えていたとしても何が変わるわけでもない。無理に思い出させる必要も、教える必然も無いだろうと判断して、ザンザスはその件には触れないことにした。
そこはスクアーロも同じだったようで、二人分の問うような視線に曖昧な笑みを浮かべて返していた。こちらは言っても言わなくても同じなどとは思わず、言って何か藪蛇になったらマズイとでも思っているのだろう。このくらいなら確認しなくても、表情を見ればそのくらいは分かる。
「それにしても何、この室内。随分と酷い荒れ様だね」
「お前らとボスさんの三人がかりで殆どやってのけてたんだけどなぁ…」
「それでこの程度?スクアーロ、それは有り得ないんじゃない?」
小さくなった時はヴァリアー次席を臆すことなく『すく』などと縮めて呼んでいた雲雀は、眉をひそめながら彼の名を呼んだ。
「いつもの何割減くらいの被害なの、これ」
「あぁ、お前もとりあえず自分が破壊してるって自覚はあったんだなぁ……」
「そのくらいの自覚はあるよ。でも、やっぱり一番破壊してるのはザンザスだけど」
「俺のテリトリーの物を俺がどう扱おうが俺の勝手だ」
「ザンザスぅ……」
「文句でもあんのか」
「文句ってアンタなぁ…いや………やっぱいい」
「スクアーロ…疲れてる?」
何かを言いかけて止めたスクアーロを、クロームが不思議そうに見た。一番の不思議はどうして元の大きさに戻ってもなおとして鮫の膝の上に座っているのかなのだが、彼女はそのあたりを不思議に思うつもりは無いらしい。
…本当に記憶を失っているのだろうか。
ふっと疑問を覚えたが、そんなこと、どっちであろうと大して代わり映えもしない事なので、考えることを放棄した。
実際、覚えていないという彼らの言葉と彼らの様子に妙なミスマッチはないし、覚えていたのだとしても納得できるような状況ではあるワケなのだ。可能性としては五分五分という所。総じて、こういう時ほど結論は酷く出にくい。
ならば、答えのでない問いを思考するなど、時間の無駄は省いてしまった方が良い。それに、彼らのためにこれ以上時間を消費するのは苛つく。
「疲れてねぇ…とは言えねぇか。今日も色々とあったしなぁ」
「色々って……例えば?」
「帰ってきてみたら小さくなったお前らがいて、マーモンとルッスに事情を聞いて?んでボスさん帰ってきた後に、連絡やったから綱吉が来て、それに何でか知らねぇけど武に隼人にディーノがついてきやがって」
「で?あの跳ね馬が何か不作法でもしたの?」
「そうじゃねぇよ。…や、ある意味正しいのか?なぁ、ボスさんはどう思う?」
「俺にふるな」
ザンザスは答えて腕を組み、目を閉じた。そちら側に、今日はもう関わるつもりはない。その意思表明である。
ただ、もしも答えるとしたら自分は是を返しただろう。小さいと言われて怒ったのだし、それは雲雀恭弥にとっては気に入らない事柄だったに違いない。そんな事態を引き起こした時点でそのレッテルを彼に貼ってみてもおかしく無いだろう。
「…とにかくなぁ、ディーノと武は気絶した」
「…?…残りの二人は…?」
「綱吉と隼人は、ちょいと席を外してた。…てーかお前ら、今日はどうすんだ?もう外も暗ぇけど、お前らってそんなの気にしねぇだろ?帰るかぁ?」
「泊まっていくよ」
ふっと零されたスクアーロの言葉に雲雀は即答した。
「今から帰るのは面倒だし。クロームはどうするの」
「私も……出来れば、ちょっと」
「…ボスさん、そーゆーことだけど良いかぁ?」
「却下だ。面倒くせぇ…いや、待て」
確認のように向けられた視線にそう言って返して、彼を見返す。
見返された張本人はと言うと、何か嫌な予感でも覚えたのだろうか、少し身動いだ。
「…何だぁ」
「こいつらはマーモンとルッスーリアの部屋に泊めてやれ。夜中外に出すんじゃねぇぞ」
「……?それだけかぁ?」
「それ以上に聞こえたんなら、テメェの耳も大概だな」
首を傾げるスクアーロに答え、不機嫌そうな雲雀と残念そうなクロームにニヤリと笑ってみせる。いい加減、彼らが何をどうしたいかなんて分かり切っているのだ。
そう何度も思うとおりにさせる物かと、今日の中で一番良い気分をザンザスは味わっていた。
次は徹底的にボスvs弟妹同盟やりたいなぁ…やりたいんだよ…。
そしてその余波を食らうスクたちヴァリア幹部・ディノ・山本とか。まぁ死にはしないでしょう。
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