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ただいま企画②-3!花送は『はなおくり』と読んでください。ちなみにちょっとこれは続く可能性が。



 思えば、始めから嫌な予感しかなかったのだ。
 それが確信に変わったのはつい先ほど。
「………………………帰りてぇ…」
「何?疲れたの?もう?やっぱ年じゃない?…あ、それ王子が予約ー!」
「知らないよ、早い者勝ち。ねぇ、ところで余った分は持って帰ってもいいの?」
「……それこそ知らねぇよ」
 痛くなってきた頭を抱えつつ、スクアーロはどうやってこの場から脱出しようかと、ただそれだけを考えていた。そもそも、この宴会に出ようなんて気は全くなかったのだ、自分は。なのにベルフェゴールが行くというし、マーモンもタダという言葉に惹かれてしまっていたし、フランも何となくついて行くとか言うから、何やかんやで結局いつものごとく、自分がお目付け役に抜擢されてしまったのだった。暴君上司のせいで。
 だから仕方なく、それに予感だって所詮はたんなる予感かもしれないと淡い期待をしつつ、参加していたボンゴレ十代目による身内だけのささやかな宴だったのだが。
 ……今にして思う。何で逃げなかったのだろう。
 こうも思わせる理由はただ一つ。この場に雲雀と骸が存在してしまっている事だった。
 最初は骸はおらず、クロームがちょこんと座っているだけだったのに。それがいつの間にか骸が現れていたのである。
 正直、こんな状況で酒を楽しめといわれても断る。つーか無理だ。
 ため息を吐きつつ、そんな状況に頓着しない二人に声をかける。
「お前らよくそんな……っ」
 …正確にはかけようとした。
 しかし、座っている雲雀が違う雰囲気を纏いだした事で、それは途切れた。
「あれ、スクどうし……」
「うわ…」
 こちらの様子に気づいたらしい二人も声を上げた。巻き添えを食う前のこの場所からの離脱しなければと、両名とも悟ったらしい。
 こうなってしまったら行動あるのみで、スクアーロはとっとと立ち上がってフランの方に向かった。どうせ彼の事だから全部分かっているのだろうが、とりあえず帰ることを伝えようと思ったのである。
 ちなみにベルフェゴールとマーモンは幾つか食べ物を持って帰ろうとしていた。…まぁ、ここにあっても可愛そうな事になるだけだから、それも良いと思うけども。
「帰るんですかー?」
「…ここにいても巻き込まれるだけだろうがぁ」
「ですよねー」
 こくんとフランが頷いたその時。
 後ろから鈍い打撃音が聞こえてきて、完全に予感が当たったことを残念に思った。
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