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この二人と言うのはあまり見ないような。
097:大切なもの
こそこそとしている背中を見つけて、思わずリボーンは声をかけていた。
もちろん真後ろから。
「おい」
「…!?」
「何やってんだ?」
驚いたように勢いよくこちらを振り返る彼女の隙を見計らって、リボーンは手元をヒョイとのぞき込んで……それから目を丸くする。少し意外だったのだ。
「…菓子、か?」
「……犬が…くれたから、その…けどちょっと多くって」
「保存ってことか」
だから箱の中に入れてるのか。
しかし、中にあるのはそれだけではなくて。
「じゃあこっちの装飾品は」
「京子たちがくれて…」
「ってことは何だ?宝箱か?」
「……そうとも、言うかも」
クロームはそう言って、少し恥ずかしそうな素振りを見せた。中学生にもなって宝箱、というのは気恥ずかしいモノだったらしい。
気持ちは分からないでもないと思った。恥ずかしがっている方も、宝箱を作ってしまう方も。特に後者は、彼女にとってはとても大切な物に違いない。そこは、理解できる。
微笑ましい所もあると思いながら、用件をさっさと済ますことにする。
「そうか。ところで俺の用件なんだがな」
「あ……そういえば、どうしてここに…?」
「ボンゴレ本部から書類だ。目を通しておけ。あと、くれぐれも無くすなよ?重要書類だからな」
「……分かった」
差し出した書類を受け取り、クロームはこくりと頷いた。
滅多に見ないというか、そもそも接点と言う接点がないですよねぇ、この二人…。
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