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「六道さんちの雲雀くん」のボンゴレ幼稚園的な話。スクさんとボスさん……というか、スクさんの話。
019:昼寝
こいつは仕事をする気があるのかと、スクアーロは呆れながら彼を見下ろした。
腕組みをして目を閉じて、顔はややうつむき加減。自分と彼の間にある机には書類はおろか、筆記具さえも存在しておらず。
仕事の「し」の字さえ見つからない光景にため息を吐きつつ、こちらも腕を組む。
さて。
どうやって起こせばいいだろうか。
普通に起こせば勤務中なのに恐らく、人の安眠を妨げるなとかいう理不尽すぎる理由で殴られる。別にそれが怖いとか言うのではないのだが、そんな理不尽さのせいで攻撃をくらうのはひどく遠慮したい。それ以外でも攻撃をされるのは普通に嫌だが。
自分の代わりに彼を起こすようにと誰かを連れてくる……つまり、人柱を立てようかとも思ったが、それも無理だと首を振る。誰だって彼を起こす際に付きまとう危険くらいなら把握している。絶対に誰も引き受けてなんてくれないだろう。……薄情なことである。
「綱吉でも連れてくるかぁ……?」
この幼稚園内で唯一、寝ている彼を起こしても危害を加えられない存在の事を思い出し……頭を抱えた。これが最も良い案な気がするが、そう言えば今日は使えない。今日は園長は諸々の事情により欠席しているのである。
ちなみに諸々の事情の内容は『秘密だよ』、だそうで、気になりはしたが首は突っ込まない事にした。世の中、知らないで良い事の方が多い。
と、なれば。
まさか園児を巻き込むわけにもいかないし、実行できるのは自分だけという事になる。
……逃げても良いだろうか。
が、逃げてしまえば彼を起こそうと言う人間が一人もいない事を知っているため、それも何となくやり辛い。放っておいたら彼は、終業時間まで眠ったままである可能性が非常に高いのである。いや、もしかしたら終業時間になっても眠ったままかもしれない。
「……ったく」
仕方が無いと諦めて、未だ眠ったままのザンザスを起こすべく彼の方に手を伸ばした。
で、起こしたらすぐに何か投げつけられるか攻撃されるかするのでしょう。
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