とある非日常

ケンカしてない臨也さんと静雄さんのお話。会話オンリー、時々擬音語、です。

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「聞いてよシズちゃん。俺の優秀な部下って優秀なんだけど酷いんだよ」

「そうか」

　もふもふ

「そうなんだよ。俺が話しかけても軽くスルーしてくれるんだよね」

「そうか」

　もふもふ

「たまに答えてくれる時もあるんだけどさぁ、そういう時も嫌味や皮肉しか口にしてくれないわけ。これって酷いと思わない？」

「そうか」

　もふもふ

「あぁ、何で俺はあんな仕事場で頑張っていられるんだろう……仕事やめちゃおっかな」

「そうか」

　きゅいきゅい

「……シズちゃん、人の話聞いてる？」

「そうか」

　きゅい、もふ

「聞いてないんだね……」

「そうか」

　もふもふ

「まったく……折角人がお昼ごはん奢って上げてるって言うのに、その態度は無いんじゃないかなぁ」

「そうか」

　もふもふ

「ハンバーガー、一個取りあげちゃうよ？」

「そうか」

　もふもふ

「……ねぇ、ちゃんとした反応くれないと俺、泣くよ？」

「そうか」

　もふもふ

「…………そういえばね、新羅がセルティと別れるって言ってたよ」

「そうか」

　もふ、きゅいきゅい

「…………………ドタチンのとこのオタク二人が二次元と決別したとか」

「そうか」

　きゅいきゅい

「………………………罪歌が実家に帰るって言ってたけど」

「そうか」

　きゅいきゅい

「……………………………うちの双子がいけ袋滅ぼすって」

「そうか」

　きゅいきゅい

「…………………………………幽君がね」

「幽が何だ？」

「……」

「突然黙り込むんじゃねぇよ。で、何かあったのか？」

「……いや、何もないよ。君の弟君はいつもどおり芸能活動に勤しんでいるはずだよ。彼の追っかけファン歴長い人から聞いた話だから間違いない」

「……本当だろうな？アイツに何かしようってんならタダじゃおかねぇぞ」

「大丈夫。俺もまだ死に急いでないし、彼に手を出すつもりは無いよ。しかし……」

「……？何だ？」

「君、本当に弟君好きだよね……上司の名前出しても同じ反応したのかな」

「あ？だから何だってんだ」

「こっちの話。ところでシズちゃん」

「どうかしたのかノミ蟲」

「あのさ、俺が話してた内容覚えてる？」

「……お前、何か喋ってたか？」

「………あぁ、やっぱりそういうオチなんだね」

「手前が言ってる事が理解出来ねぇんだが。つまりどういうことだ？」

「気にしないで。言ったところでどうしようもないし」

「……んなこと言われたら余計気になるだろうが」

「気にしない気にしない。それよりも、ほら、シェイク残ってるよ。飲んじゃいな」

「それもそうだな」

　きゅいきゅい、きゅいー

「……しかしその音、一体どこから出てるんだろうね」

「音？こんなん普通だろ」

「ごめん、それが普通だと言うならこの世界での普通は君しかいない」

「……手前は出ねぇのか？」

「出ないから言ってるんだけど」

「不思議だな」

「不思議なのは君のその思考回路だよ」

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何で一緒にご飯食べてるのとか言っちゃだめです。
仲良しって素晴らしい。