白辺高校 愛／like you？

あい・らいく・ゆー？　
そんな感じのタイトルです。愛とI （訳：私）をかけてみた感じ。
そしてタイトル通り、愛とか好とかそういう事に関するお話。
白辺高校で、デスサイズとガイアちゃんの会話です。

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「……あ」

「お」

「え、えぇと……お帰りですか？」

「まーね。そっちも？」

「はい」

「いつもの二人は？」

「二人とも、用事があるみたいで……今日は私一人です。そちらは？」

「オレも似たり寄ったりだな。部活が二人と、バイトが一人と、逃亡中が一人」

「……逃亡中？」

「そ、逃亡中」

「……あ、分かりました。そういえば帰る時、校舎の方が大騒ぎでした」

「大事になる前に少し相手してやればいいのになー、アイツも」

「あはは……ですね。何で相手してあげないんでしょうか？」

「面倒だからって言ってたけど」

「……相手しない方が面倒な事になってません？」

「それはオレも思う」

「……」

「……ん？　どうかした？」

「いえ……、あの、その」

「……？」

「お時間、ありますか？」

「まぁ、用事ないし、な。有り余ってる感じだけど……何か話？」

「というか、相談……いえ、質問なんですけれど」

「質問、ねぇ……」

「もしかしたら一言で答え終わるかもしれない質問です。……良いですか？」

「オレでよければどうぞ」

「はい。では……あの、

 

　『好き』と『愛してる』って何が違うんでしょう？」

 

「……これはまた難しい質問だな」

「ですよね……」

「んー、好意のレベルが違う、とか」

「それは考えたんですけど、何だかしっくりこないなぁ、って思いまして」

「というと？」

「友達以上恋人未満とか聞くじゃないですか。でも、あれって、実際どうなんだろうって思うんです。友達の次は恋人じゃなくて親友なんじゃないかな、って」

「あぁ、まぁ、それはそうかもな」

「そこから思ったんですけど、友達から恋人になることって、それは多分あるんです。でも、何て言うか……違うと思うんです。友情が愛情になるんじゃなくて、友情よりも愛情が大きくなるだけなんじゃないかなって。だから」

「友情と愛情みたいに、『好き』と『愛してる』は別物なのかもしれない、って？」

「はい。『好き』の中に『愛している』があるんじゃなくて、別個の物なんじゃないかって、ふと思っちゃって……でも、だとして、じゃあその二つの違いってどこにあるのかな、って思って」

「同一だろうと別物だろうと、この二つが似てんのは事実だしなぁ……確かに違いは見つかり難いか。……もしかして、ガイアちゃん、今、誰かが好きだったり？」

「……なのかもしれないんですけど、分からないんです」

「へぇ……」

「でも、その人とは今まで友達だったんです」

「だから、今の感情が『好き』か『愛してる』か分からない？」

「……はい」

「……難しいな」

「難しいです……どうしたらいいんでしょう」

「……いっそ、どうしないのも手かもな」

「え？」

「何もせず、今のままを保つのも良いんじゃないか？」

「でも、それって……良いんでしょうか」

「良いと思うけど？　そうしてる間に気付けるかもしれないし」

「『好き』か『愛してる』か？」

「そゆこと。……分かんない時に、分からないって悩んでる時に、無理に結果を出すことも無いんじゃないかと思うワケだよ、オレは」

「時間が解決してくれる、ってことですか？」

「いや、時間は流れるだけで、解決するのは未来のガイアちゃん」

「……良いんですかね。未来の自分に丸投げだなんて」

「良いと思うぜ？　未来の自分を頼ってみろって」

「……じゃあ、今は、そう言う事にしておきます」

「ん。……あ、それから」

「……？」

「どっちなのか良く分からないっていう、『好き』のか『愛してる』のか分からないその感情は、大切にしといた方がいいと思う。どっちにせよ大切なものだろうし、さ」

「……はい！」

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ちょっと曖昧な話になったかな…？　そこは済みませぬ。

でも、実際、愛って何でしょうね。
相手に尽くしたいという気持ちなのか、単なる所有欲の表れなのか。綺麗なものなのかそうではないのか。
でも、友達以上恋人未満っていうのはどうかなぁ、って最近思ってるのは事実だったり。友情と愛情って別物じゃね？みたいな、ね。友達の次は親友でしかないんじゃないかなぁとか。
こういうのって難しい、と思います。