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第一回と銘打っていますが、二回目があるかは不明。

マイスターとスメラギさんとフェルトが出てきます。



T「第一回、酒飲み大会―」

S「……そこはかとなくヤル気がないな、ティエリア・アーデ」

T「それは君もだろう、刹那・F・セイエイ。全く……何故、俺がこのような下らない催しに付き合わなければ……」

F「仕方ないよ……何ビン飲んだか、素面の人が数えないと公平じゃないから……何より」

S「……?」

F「選手の、メンツがメンツ…」

T「あぁ…」

S「なるほど…場合によっては、大会への介入が必要になるな」

F「…でしょう?」


~~~~~~~~~~


酒「よーし!とことん飲むわよーっ!」

L「嬉しそうだな……てか、ほどほどにな?アンタは普段から結構な量を飲んでんだし。たまには休めって」

酒「大丈夫よ。さっきも景気づけに一杯、飲んできたし」

L「なお悪ッ!?」

酒「いーじゃないの、このくらい……ねぇ?」

A「って、僕にふられても……というか、どうして僕まで選手側に?断ったハズですが…」

酒「決まってるでしょ?そっちの方が面白そうだからよ。すでに決定事項だったの」

A「え……拒否権、本当に無かったんですか?」

L「諦めろ、アレルヤ……テレビ放送で二十歳の誕生日が流れちまった時点で、こういうことになる運命だったんだよ」

A「うぅ……」


~~~~~~~~~~


T「では競技を開始する。各自、指定されたテーブルにつけ」

A「ティエリアが…司会?」

S「俺は酒を持ってくる係だ」

F「私も…」

T「時間は無制限。酔いつぶれた物から脱落、その際に飲み干されているビンの数を競う。罰ゲームは無い『ハズ』だから、まぁ、気楽にでもやるといい」

L「その『ハズ』ってのが気になるけどな…」

酒「細かいことは置いておきましょ!さ、早くっ!」

S「スメラギ・李・ノリエガ……どうしてそこまでテンションが高い…?」

T「半分公認で、酒がいくらでも飲めるという事があるからだろう。普通は俺たちで止めるか、没収するか、捨てていたからな。今の状況も同様の対応をしたいのだが……しかし……」

酒「ヴェーダも、この会を推奨しているのよ?」

T「くっ……」

A(ねぇ……あれって嘘だよね…)

H『絶対にな。眼鏡も直接確認してくりゃいいのによ』

A(ヴェーダって言う言葉が出ただけで納得しちゃったのかな…)

H『だろ。アイツ、妙なところでバカじゃねぇ?』

A(そんなこと考えたらダメだって……)

S「では、準備につけ」

F「あ…グラスとかあるけど……いる?」

L「お、サンキュ」

酒「私はいいわ。今日はビンで直接飲むから」

A「僕は欲しいかな…」

S&T「やる」

A「あ……ありがと、でも、二つもグラスはいらないかな…」

S「ティエリア・アーデ、グラスを先に差し出したのは俺だ」

T「何を言っている、刹那・F・セイエイ。君の目は節穴か?どこをどう見ても俺の方が速かっただろう?」

L「いや……同時だったよ…」

ドギャ

S&T「やかましい」

A「……ってロックオン!?だっ……大丈夫!?」

F「顔面にグラス二つがクリティカルヒット…」

A「そんな冷静に言ってる場合じゃ…」

F「でも…いつものことだから」

酒「倒れたからと言って今更、騒ぎ立てるのもねぇ」

S「そういうことだ」

T「君が気に掛ける必要はない。どうせすぐに回復する」

L「っててて……」

H『うわ……マジで起きた。予想はついてたとはいえ…寝といた方が幸せじゃねぇの?』

A(というか……いつになったら始まるの?)

H『ん?お前、案外乗り気?』

A(まさか。早く終わらせて眠りたいだけ。ちょっと頭痛いんだよね…)


~~~~~~~~~~~~


S「始め」

酒「飲むわよ飲むわよーっ!」

L「やっとスタートか……」

T「開始予定時刻を三十分も過ぎてしまった……何という失態だ…計画を…」

A「……」

F「…?アレル……」


ばたーん!


A「……くぅ」

L「……は?…ちょっと待て!?」

T「もう酔いつぶれて寝たのか…!?」

S「アレルヤが飲んでいた酒のアルコール濃度は?」

F「普通の……よりは高め」

酒「そういえば、アレルヤってお酒に滅法弱かったっけ」

S「弱すぎる…」

T「何か、別の要因があると考えるのが妥当だろう」

L「つっても、心当たりは無いんだが…」

F「スメラギさんには…心当たり…」

酒「私?そうねぇ……もしかしたら、この会の前に酌に付き合わせたから、それが原因かも知れないわね。私は一杯だけだったけど、アレルヤにはもう少し飲んでもらったし。アルコール濃度の高いのも、いくつかあったから」

S&L&T&F「「「「間違いなくそれが原因だ(よ)」」」」

酒「かしらね」

L「ってことは何だ?コイツ、かなり無理してたのか……?抵抗も、アレルヤにしては強かったしな…なるほど」

T「原因を言いたかったろうが……言えないだろうな…」

S「本人の目の前…だからな」

H「そんなん気にせず言っときゃ良かったんだよ……そしたらテメェらで何かしてたろ」

F「あ、ハレルヤ」

H「頭痛ぇ……じゃなくて、そゆワケだから俺は寝……」

T「構わないが、そうすると罰ゲームだな」

L「ちょい待て。罰ゲームは無いはずだろ!?」

T「俺は『ハズ』と言ったんです。無いと断言した記憶はありません」

H「……いや、テメェ…アレルヤが負けるから罰ゲームしようと考え直したろ」

S「だろうな。分かり易い」

F「話してる間に、スメラギさんが五本目突入…」

L「早!?」

H「チッ……しゃーねぇ。少なくともこのロリコンにだけは勝つか……アレルヤに罰ゲームをさせるわけにもいかねぇし」

L「俺はロリコンじゃ…」

S「お前が罰ゲームを肩代わりしようとは思わないのか?」

H「そういうことを許すドS眼鏡と思うのかよ?やることだってシャレになるか、わかんねぇしな」

S「…愚問だった」


~~~~~~~~~~


=そして=

S「結果発表だ」

T「一位は言うまでもないが、スメラギ・李・ノリエガだ」

F「本当に言うまでもないね…」

T「そして二位はハレルヤ」

F「必死だったし…」

T「その様子は面白かったが…つまらないな。罰ゲームが出来ない」

S「……ティエリア・アーデ、一体何をさせるつもりだったんだ?」

T「メイド服」

S「っ……刹那・F・セイエイ、目標を駆逐するッ!」

T「くっ……何をする、刹那・F・セイエイ!君も見たくはないのか!?」

S「アレルヤの意思を無視してまで見ようとは思わない!」

F「…グラスは投げない方が…て、二人とも、聞いてないよね…。三位は、残ってるロックオンだよ。罰ゲームはどうなるのかな…」

T「彼には何もする気は無……刹那・F・セイエイッ!酒ビンを投げるなっ!」

S「知るか…っ」

F「終わらないね……二人のケンカ……あぁ、そう。お酒を飲んでた三人は、テーブルで酔って潰れて眠ってるよ…」




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