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久々にSDフルカラー劇場のお話っ!
いや、なんていうか、こういう行事って、SDのほうがやりやすい気が……
ある年のほわいとでぃ
ずい、と差し出された袋に、どう対処するべきか困る。
「えっと、これは……」
「黙って受け取れ」
「そうは言われても」
差し出している相手の顔には、ありありと『本当は渡したくない』と書かれているのものだから受け取りにくい。
どうしようか、と悩んだ結果、受け取らないことにする。
「そうか」
それを伝えると、ウイングは少しだけ表情を和らげた。本当に渡したくなかったらしい。
「その袋、どうしたわけ?」
「……今日はホワイトデーだろう?それで」
「作ったのは?」
「…………デスサイズだ」
その一言で、先ほどまでの疑問が一気に氷解する。
そりゃ嫌だろう。好きな人の手作りお菓子が他の人に食べられるのは。
「本当はチョコをくれた女子だけに配るつもりだったらしいが、作りすぎたそうだ」
「それでオレたちにもお裾分けってこと?」
「そういうことだな。一人では配りきれないから手伝えと言ってきた」
嫌でも手伝ってしまうのは惚れた弱みというやつか。
苦笑して、ふと、他の三人はどうしているのだろうと思う。
「デスサイズは配ってるんだよね?」
「あぁ。サンドロックたちも手伝いにかり出されている」
「よくやるなぁ……」
三人だって嫌だろうに。
ナタクは、今のウイングと同じような状態だろうか。ヘビーアームズはいつも無表情だから分かりづらいかもしれない。サンドロックは……いつも通りには見えるのだろう。あくまで見えるだけだろうけど。
何というか……イライラオーラに当てられる皆が不憫というか。
それにしてもデスサイズよ、いい加減四人の気持ちに気づいてやってくれ。知っている外野のこちらが疲れるんだ。
「女子の方にはデスサイズが行っているから、問題は何もないと思うが」
「そうなんだ」
「あぁ。女子に渡すのがそもそもの目的だからな」
それを助っ人に任すのはどうかと思ったのだそうだ。
聞いて、ほっとする。
よかった。女子がイライラオーラに当てられることはないようだ。
「オレはまだ回るところがあるから行く」
「そっか……イライラのしすぎでの自爆は無しでよろしく」
「…善処はしよう」
それは何とも頼りのない答えだった。
このサイトのW組の皆は、デスサイズが大好きなんですよ。
この後、手伝った四人にはお礼ということでケーキが振る舞われるかも。
うちのデスサイズは料理が得意なのです。