一から十のお題：八、八回目の朝

拍手再録です。

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八、八回目の朝　（マークⅡとゼータ）


「ゼータ、いい加減に起きやがれッ！」
「……あと二十四時間…」
「さらに一日寝る気かお前は！今がいつ頃だと思ってんだ！？」
「……いつ頃だ…？」
「夕方だ夕方！もう太陽が沈みかけてるっての！」
「……そろそろ夜か。おやすみ…」
「寝るな！お前、一日で一体何回寝る気だ！」
「……今回を入れると八回か…？」
「しかも朝からずっとメシも食わずにな！昨日寝たのは九時じゃなかったかお前！？」
「いや……正確に言うと、八時五十七分だ」
「何でそんな微妙な時刻！？」
「丁度その時眠くなったんだが……」
「あぁ…そうかい。で、その上、一日中ずっと寝てる気かお前は…」
「良いだろう別に……誰に迷惑を掛けるでもないし……」
「起こしにこなきゃなんねぇ俺の苦労は何だ！？」
「そこは迷惑には入らない……多分」
「えらく自信なさげだなァ…オイ」
「とにかく………………………おやすみ」
「だから寝るな！夕方だっての！」
「…起きたときが朝なんだぞ、マークⅡ」
「そんな話、聞いたこともないわッ！てーか、だったら一日に何回朝が来た！？」
「……八回か」
「多すぎるだろ！」
「………次は二ケタを目指そう」
「目指す必要ねぇからな！？」
「……寝坊ぐらい、良いだろう？」
「お前は寝坊の域を超えてんだ！」
「……別に構わないと思うが……」



だって、ここはこんなに平和なのだから。
少々の寝坊くらい、許されるに違いない。

（2008/11/08）