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よーやくマリアレっぽいマリアレ…を。
アレマリじゃなくてごめんなさい。どーしても私はそっちに行ってしまうのですよ…。
同志いらっしゃいませんか?同志…。
02.油性マジック
目が覚めたら、目の前に油性マジックを持ったマリーがいました。
寝ぼけ眼でそれを眺め、とりあえず…と仰向けに寝ころんだまま軽く右手を挙げる。
「おはよ……」
「おはよう、アレルヤ。今日も良い天気よ?」
「そうなんだ……って…え?……えぇぇぇぇッ!?」
何となく答えて数秒後、マリーが自分の腹の上に乗っていることに気付いた。
状況を理解してから、耳まで赤くなったのが自分でも分かる。顔が凄く熱い……というかとにかく、物凄く恥ずかしい
「目が覚めた?」
クスクスと笑いながら、マリーはペンを回してみせる。
「もう少し眠っていたら良かったのに……可愛いアレルヤが見られたし、そこは良いんだけれど」
「僕って可愛いの?…というか、ねぇ……眠ってたらどうなったのかな……?」
あまり訊きたくないのだけど…一応、知っておかなければ、と恐る恐るだがアレルヤは尋ねた。いや、本当に知りたくないのだけど。
すると案の定、とても良い笑顔でマリーは言った。
「ちょっと貴方が眠っているラクガキをしてみようかしらって」
「…具体的には?」
「そうね…ほっぺに丸でも書いてみようかしら」
「あ、それならまだ優しい方……ってマリー!?ちょ、何で油性ペン近づけて!?」
過去、羽根つき大会(スメラギ主催)でティエリアに書かれた諸々の模様を思い出している間に、すっとペンを持つ右手が近付いてきたので慌てて手首を掴む。このぺっは起きた瞬間にラベルが見えたから、油性だと分かっている。彗星ならともかく油性……というのは辛い。どっちでも同じだと言われれば終わりだけれど、こちらの方が精神的に辛い。
だから必死に押し返そうと思うのだけれど……そこは超兵、マリーも負けていなかった。
いや……相手がマリーだから、どうしても本気でいけない自分に理由があるんだろうけども。
そもそも、誰相手でも本気なんてそう出せない自分なので。
「アレルヤ……大人しく書かれなさい」
「いやいやいやいや、絶対に僕は嫌だからっ」
「大丈夫、とても可愛くできるから」
「そーいう問題じゃないよ、マリー!」
……今まで表に出てこれなかった分だろうか、何となくマリーの元気が有り余っているように思える。喜ばしいことだけれど、現状ではそれが裏目な気がする。
彼女の手首を掴んでいない手…つまり左手も動員しようとすると、それは彼女の右手によってベッドの上に縫いつけられてしまった。無理矢理体を起こそうにも、マリーの体重の掛け方が上手くて難しい。
つまり、万事休すだった。
あとは自分の左手とマリーの右手のどちらが競り勝つか……あるいは、どちらが先に相手を説得できるかに掛かっていた。
「マリー……っ…ここで退いてくれたら、今度、食堂で出て来たデザートあげるから…っ」
「アレルヤ……色々と書かせてくれないなら、今度、貴方の寝顔写真をばらまくわよ…?まぁ、ばらまくと言っても、持っている人が何人かいるから意味はないけれど」
マリーが言った説得と言うより脅迫の言葉よりも……取って付け加えた内容の方が問題だった。自分の寝顔写真を他の誰かが持っている、というのは。
一体誰が…そう考えた一瞬の隙の間に、マリーの手が若干前に進む。
慌てて力を込め、辛うじて再び均衡状態に戻したものの……これでは圧倒的にアレルヤの方が不利である。均衡状態ならば、少しでも前進している方が有利なのだ。
しかも、アレルヤの方は写真を持っている誰かが気になるため、全意識をこちらへ向けることが出来ないでいる。今でも頭の中で、写真を持っていそうなメンバーの顔がグルグルと回っているのだから。
あらゆる点において、こちらの方が不利だった。
どうしよう、どうしようと考え……ていると、ふいに、自室のドアが開いた。
「ハプティズムさん、アリオスのことでパパが呼んでるで…す?」
現れたのはミレイナで、こちらの様子を見て首を傾げて……それから、片手の指でこちらを指して、もう片手を口元に持って行って…叫んだ。
「ハプティズムさんがパーファシーさんに襲われてるですー!?流石ですー!」
「え…っと…………?」
確かに襲われている状況だけれど、彼女の言う『襲う』はニュアンスが違うような気がする。じゃないと『流石』とは言わないだろう。
マリーと顔を見合わせてみると、どうやら彼女は分かっているようで、クスリと笑みを浮かべて……腕に力を再び込めた。
アレルヤも慌てて応戦し、再び、拮抗状態がやってきた。
……負けるのは時間の問題な気がするけれど。
こんな感じの二人を書けていけたらいいなぁ…。
ちなみに介入をしたのがミレイナなのは、ミレイナだからです。