式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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ティエリア誕生日おめでとう!です。
…でも、彼の誕生日って不思議。とある場所では公開されてて、とある場所では非公開。
リヒティの誕生日より不思議だよ。だってリヒティのは二種類…。
そんなこんなの誕生日話です。
「え……今、何て言った?」
「何をそんなに驚いているんだ……」
目を丸くしてこちらを見る彼に、ティエリアは小さく息を吐いた。
「十二月九日に何かあるかと訊いてきたのは君で、だから僕が強いて言えば僕の誕生日だと答えただけだというのに」
「いや……だって…驚くよ、それは」
「あぁ、そういえば言っていなかったな」
「そういえば、って……君にとってはそういう簡単な問題なんだね……」
アレルヤはそう言って苦笑を浮かべた。
それを受けて……ティエリアは首を傾げる。何でこんな態度を取られるのだろうか。自分の誕生日というのは自分という個体がこの世界に誕生した、ただそれだけの日だというのに。知っていようと知っていまいと問題はない。
だからそう伝えると、彼は一気に脱力したようにガクリと肩を落とした。
「ティエリア……僕らの時とかはしっかり祝ってくれるのに…それって…」
「君らと言うよりはむしろ君、だな。そして、君の誕生日を祝うのは当たり前だし、それをしないわけにはいかない。それだけだ」
「そ……そう、なの?」
「そうだ」
勢いに気圧されているアレルヤに頷いて見せ、だから、と続ける。
「僕の誕生日は祝わなくて……」
「それはダメだよ!何かしなくちゃ!」
いい、と言おうとしたらアレルヤに遮られてしまった。
いつもよりも強い調子に唖然としながらも、ティエリアは口を開いた。
「…何をする気だ?」
「えっと……ケーキはいるし、プレゼントは……無理だけど。あと、ごちそうを作らないとね。折角の誕生日だから。あ……スメラギさんにも言わないと、」
「それだけは止めてくれ」
悪意はないのだろうが、ともかくスメラギにだけは知らせないで欲しい。
もし仮にその状態で誕生パーティが行われてしまったとしよう。すると……パーティは間違いなく恐ろしいことになる。具体的に考えるのも嫌になるほどのカオスっぷりになるに違いないのだ。
今はまだ知られていないから無事ではあるのだが…。
……そういうわけなので、スメラギにだけは知られたくない。
そこは彼も汲み取ったのか、あはは…と乾いた笑い声を上げて頷いた。
「うん。そういうことなら……」
「あとケーキも止めた方が良い。そうすると絶対に戦術予報士は何かに勘づく」
「ということは……料理系は一切?」
「そういうことだな。代わりに菓子か何かを作るとしても……食事を作るならまだしも、菓子を作り出すには遅すぎる時間帯だろう」
「……何も出来ないじゃないか」
「だから何もしなくて良いと言っているだろう」
「ソレは嫌なんだってば」
何かできることはないかと必死で頭を巡らせている様を見て、ティエリアは軽く溜息を吐いた。何でどうしてここまで考えることが出来るのやら。驚くと言うよりも、いっそ感動の域に入っている気がする。
だが……だからといって、考えても分かるような事でもなく。
どうやっても出ない答えに悔しさを覚えつつ、ティエリアはアレルヤに訊くことにした。
「どうして…そこまで僕の誕生日にこだわる」
「だって、教えてもらったんだから祝わないと」
「……それだけか?」
当然といえば当然なのかも知れない言葉に、ティエリアは思わず問い返した。ここまで拘るのだから何か理由があるのかと思えば、そんなものは何もないなど……アレルヤなら有り得そうだとは思うのだけど。
しかし、彼は首を横に振った。
「違うよ。あと……あと、ね」
そうして微かに微笑みを浮かべて、ポツリと一言。
「ほら……祝ってもらえたら嬉しいじゃないか」
昔、誰かに祝ってもらったことを思い出しているのだろう。本当に幸せそうな彼の表情に……ティエリアは陥落した。もう、誕生日がどうのこうのと言う気は無くなっていた。
「…まぁ、そこまで言うのならば一つ頼みでもしておこうか」
「へ?頼み?」
「あぁ」
ティエリアは重々しく頷いた。
…といっても簡単すぎるほど簡単で、彼にはきっとその頼みの本意は伝わらないけども。
「もうしばらく…この状態でいさせろ」
「この状態?…別に良いけど。物好きだね…」
「構わないだろう」
ティエリアの自室のベッドに座っているアレルヤの、膝を枕にして寝ていたティエリアはフッと笑った。
ハッピーバースディ!
これからも頑張って誕生日を迎えてね!
「何をそんなに驚いているんだ……」
目を丸くしてこちらを見る彼に、ティエリアは小さく息を吐いた。
「十二月九日に何かあるかと訊いてきたのは君で、だから僕が強いて言えば僕の誕生日だと答えただけだというのに」
「いや……だって…驚くよ、それは」
「あぁ、そういえば言っていなかったな」
「そういえば、って……君にとってはそういう簡単な問題なんだね……」
アレルヤはそう言って苦笑を浮かべた。
それを受けて……ティエリアは首を傾げる。何でこんな態度を取られるのだろうか。自分の誕生日というのは自分という個体がこの世界に誕生した、ただそれだけの日だというのに。知っていようと知っていまいと問題はない。
だからそう伝えると、彼は一気に脱力したようにガクリと肩を落とした。
「ティエリア……僕らの時とかはしっかり祝ってくれるのに…それって…」
「君らと言うよりはむしろ君、だな。そして、君の誕生日を祝うのは当たり前だし、それをしないわけにはいかない。それだけだ」
「そ……そう、なの?」
「そうだ」
勢いに気圧されているアレルヤに頷いて見せ、だから、と続ける。
「僕の誕生日は祝わなくて……」
「それはダメだよ!何かしなくちゃ!」
いい、と言おうとしたらアレルヤに遮られてしまった。
いつもよりも強い調子に唖然としながらも、ティエリアは口を開いた。
「…何をする気だ?」
「えっと……ケーキはいるし、プレゼントは……無理だけど。あと、ごちそうを作らないとね。折角の誕生日だから。あ……スメラギさんにも言わないと、」
「それだけは止めてくれ」
悪意はないのだろうが、ともかくスメラギにだけは知らせないで欲しい。
もし仮にその状態で誕生パーティが行われてしまったとしよう。すると……パーティは間違いなく恐ろしいことになる。具体的に考えるのも嫌になるほどのカオスっぷりになるに違いないのだ。
今はまだ知られていないから無事ではあるのだが…。
……そういうわけなので、スメラギにだけは知られたくない。
そこは彼も汲み取ったのか、あはは…と乾いた笑い声を上げて頷いた。
「うん。そういうことなら……」
「あとケーキも止めた方が良い。そうすると絶対に戦術予報士は何かに勘づく」
「ということは……料理系は一切?」
「そういうことだな。代わりに菓子か何かを作るとしても……食事を作るならまだしも、菓子を作り出すには遅すぎる時間帯だろう」
「……何も出来ないじゃないか」
「だから何もしなくて良いと言っているだろう」
「ソレは嫌なんだってば」
何かできることはないかと必死で頭を巡らせている様を見て、ティエリアは軽く溜息を吐いた。何でどうしてここまで考えることが出来るのやら。驚くと言うよりも、いっそ感動の域に入っている気がする。
だが……だからといって、考えても分かるような事でもなく。
どうやっても出ない答えに悔しさを覚えつつ、ティエリアはアレルヤに訊くことにした。
「どうして…そこまで僕の誕生日にこだわる」
「だって、教えてもらったんだから祝わないと」
「……それだけか?」
当然といえば当然なのかも知れない言葉に、ティエリアは思わず問い返した。ここまで拘るのだから何か理由があるのかと思えば、そんなものは何もないなど……アレルヤなら有り得そうだとは思うのだけど。
しかし、彼は首を横に振った。
「違うよ。あと……あと、ね」
そうして微かに微笑みを浮かべて、ポツリと一言。
「ほら……祝ってもらえたら嬉しいじゃないか」
昔、誰かに祝ってもらったことを思い出しているのだろう。本当に幸せそうな彼の表情に……ティエリアは陥落した。もう、誕生日がどうのこうのと言う気は無くなっていた。
「…まぁ、そこまで言うのならば一つ頼みでもしておこうか」
「へ?頼み?」
「あぁ」
ティエリアは重々しく頷いた。
…といっても簡単すぎるほど簡単で、彼にはきっとその頼みの本意は伝わらないけども。
「もうしばらく…この状態でいさせろ」
「この状態?…別に良いけど。物好きだね…」
「構わないだろう」
ティエリアの自室のベッドに座っているアレルヤの、膝を枕にして寝ていたティエリアはフッと笑った。
ハッピーバースディ!
これからも頑張って誕生日を迎えてね!
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