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……あはははは…と笑いたい気分かも知れません。どうだろう。
ちょっと前から日記でほのめかしていた気のする、「新しいジャンルが取り扱いに~」という話。
本当になっちゃいました。
リボーン入りまーす。
ディノさんと雲雀さんの話。現代です。
「ねぇ、貴方の髪って何でそんな色なの。地毛?染めてるなら咬み殺すけど」
見回りから帰ってきたら当たり前のようにソファーに座っていた男に、どうしてここにいるの貴方はマフィアのボスじゃなかったっけ暇なのかい、と問いただしたくなったが直ぐに言う気が失せ、代わりに口をついて出たのはこんな質問。
どうしてこんなことを言ったのかと訊かれても困る。何となくだから。
そんなどうだって良い問いだったのに、ディーノは目を丸くしていた。
雲雀は訝しく思って、スッと目を細めた。
「……何、その反応」
「え、いや、お前にそういうこと訊かれたのって初めだと思ってさ」
「そうだっけ」
「そうだ」
断言されたので思い返してみたら……確かに無かった。
それもどうでも良かったので、どうなの?と先の質問の答えを促すと、ディーノの口の端が微かにつり上がった。笑みの形。しかもどこか嬉しそうに見受けられる。ワケが分からない反応。
分からなすぎて逆に腹立たしく、ちょっと本当に咬み殺しても良いだろうかと思っていると、悪い悪い、とやっぱり笑いながら彼は答えた。
「何でそんな色って訊かれても地毛だし。ていうか恭弥、地毛じゃなかったら噛み殺すって何だよ……物騒だな」
「ちょっと、訊いてるのは僕だよ。貴方は答えるだけで良いの」
「お前……」
「言いたいことがあるならハッキリ言ったら?」
何かを言いたそうにしているディーノに一瞥をやって、まぁこのくらいなら答えてもいいだろうかと雲雀は口を開いた。さっきから気まぐればっかりだ。
「ここは学校だよ。そして髪を染めるのは校則で禁止されているから」
「……おーい、俺は生徒じゃないんだけど」
「関係ないよ。とりあえず貴方も取り締まりの対象に入れてるから」
「え、マジで!?」
「こんなことで嘘は言わない」
大仰に驚いている目の前のこの男は、もう学校関係者と言っても支障は無いんじゃないだろうかと思うほどに、この中学校に足を踏み入れている。雲雀の家庭教師として、沢田綱吉の兄貴分として、彼はちょくちょく自分たちの様子を見に来るのだ。
そして、雲雀が取り締まるのは何も生徒だけではなくて。歳を取って髪がどんどん白くなっている教師は……まぁ、さすがにそれは仕方がないとするが、若い教師が髪を染めてちゃらちゃらしているのは気に入らない。ハッキリ言うとこの学校に相応しくない。ので、それ相応の制裁は加えている。つまりはそういうこと。
「というか、貴方なんかに嘘を言って僕に何の得があるの」
「……恭弥ー、俺、一応目上だぜ?家庭教師なんてやってたのに」
「そんなの知らない」
実力でかなわないのは……渋々だが認めている。けど、いつかは絶対に越す。
と、そこは置いておいて。
記帳を手に取りペンを取って、ディーノから少し離れた所に腰掛けて、言う。
「部下がいないと何も出来ないような人に、僕は敬意を払う気はないよ」
「う…っ」
痛いところを突いたのか、彼は冷や汗を流しながら明後日の方向へと視線を逸らした。
分かり易。こんなのでもマフィアのボスが務まるなんて、世界の不思議の中に入れてしまっても良いんじゃないだろうか。
ついにはいじけて机の上に『の』の字を書き出した家庭教師を見て、ポツリと一言。
「……暖かそうな色だと思っただけ」
「はい?」
「貴方に僕が質問した理由」
ただそれだけだから。
そう続けてちらりとディーノを見たら、さっきよりも何か顔がにやけてた。……本当に何なのコレ。
「何、そのだらしない顔」
「いやな、恭弥も俺に対して興味を持っててくれたんだって、改めて分かったからちょっとどころでなく嬉しくって」
「……馬鹿じゃないの」
そんなどうでも良いことで喜ぶなんて。少し呆れた。
「…ね、その頭って暖かくできないの?折角色は暖かそうなんだからやってみてよ」
「無茶言うなよ…」
某お友達に見せた物を少し改造しました。改良か改悪かは知らない。