式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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リボーン強化週間かもしれない今週です。
いやだって、取り扱い始めたばかりだから作品少なくて、ちょっと悲しいんです…。
という感じでヴァリアー十年後。
いつも通りの派手な音に、やれやれと肩を竦めた。
本当に、よくもまぁ毎日のように。
「う゛お゛ぉい!痛ぇぞボス!」
「煩ぇ。黙れカスが」
その声と共に再び鈍い音。……確かにいつも通りだ。が、いい加減に止めて欲しい。今、テレビが丁度良いところなのに。これじゃあ音声が届かない。とりあえず音声のボリュームは上げてみたけれど効果があるかは定かではなかった。
けども、諦めるべきだろうか。こうなるとあの二人、スクアーロが気絶するか、ザンザスが飽きるかしないと止まらないから。さらに付け加えると、自分より弱かったら実力行使で止められるけど、あの二人は自分よりも強いから手に終えないのだった。たとえ王子であろうと、勝てない相手はあるのである。
ふと、これってもう自然災害の粋なんじゃないかと、今は亡くなってしまった大人びた赤ん坊が言っていたことを思い出した。全く持って同意する。あの頃以上にヴァージョンアップしている今の様子を見ると、特に。
さぁ、今回は気絶が先か、飽きるのが先か。
そんなことを思いながら菓子をつまんでいたのだが……今回は少し流れが違った。
「アンタの横暴にはもう我慢できねぇッ!」
「テメェ、我慢なんざやってた試しがねぇだろうが」
「うっ……」
一瞬スクアーロがひるんだ様だった。そこは反論できなかったらしい。
「とっ……とにかくっ!こうなったらアンタのマル秘写真をばらまいてやるぜぇ!」
「……は?」
ヴァリアーのボスらしからぬ間の抜けた声に、思わずベルフェゴールはくるりと振り向いてボスと次席の方を見た。隣のフランはマイペースにテレビを見たまま。
そうして結果、ベルフェゴールは振り向いたことは正解だったと思った。
だってこんなボスの、毒気の抜かれた顔なんて滅多に見れない。
思いも寄らない展開について行けてないザンザスを置いて、スクアーロは得意げ……とも違うが、とりあえずちょっと勝ち誇った感じの表情で言葉を続けた。
「なんだかんだ言って、結構アンタとの付き合いは長いからなぁ!そーいうモンを撮る機会は割とあったんだぜ!」
「オイ」
キラキラと表情が輝いているように見えなくもないスクアーロの様子に、ようやく我に返ったらしいザンザスの底冷えするような声が響いた。混じりっけ無しの本気の……敵意を通り越して殺意まで漂い出ている。
果たしてこれにスクアーロは気付いているだろうか。いや、考えるまでもなく気づいているだろう。あれでもヴァリアー次席だし。それに、気付いていてもやるのがあのバカ鮫なのである。そしてそれは、そうやってなおも生きていける実力があってこそなのだ。絶対に実力の使いどころを間違ってるけど。
だから基本的にこういうことをザンザスに対して出来るのは、スクアーロだけ。ベルフェゴールだってやろうと思えば出来るだろうが、生憎、自分はそんなくだらないことで死にたくない。気が向いて、安全が確証されたらやるかも、だが。
だから、とりあえず今回のこれに首を突っ込むのは止めておこう。椅子に座ったままのザンザスが纏う空気が、どんどんと冷えていっている。
「カスザメ、具体的に何持ってやがる」
「……寝顔とか」
「カッ消す!」
ガタンッ、と椅子を蹴って立ち上がる音がしたときには、既に銀糸は翻っていた。速い。やっぱりスクアーロも死にたくはないらしい。
それでも部屋から出る間際、フッと笑っている時点で自殺願望者だと言っても過言ではないだろうが。ボスを挑発するとか、それってどんな無謀。
「んじゃ俺は行くぜぇ!」
こう言い残して部屋から走り出て行くスクアーロを、ザンザスが同様に走って追いかける。二人の背中は本当にあっと言う間もなく消えた。……本気の鬼ごっこだ。鬼に捕まった場合はありとあらゆる意味で身の安全が保証できない、恐怖の鬼ごっこ。
「待て!」
「待てと言われて待つバカはいねぇ!」
「チッ…その程度の頭はもってやがるか…つーかそれいつ撮りやがった!覚えがねぇ!」
「覚えがあったら撮れてねぇよ!……よし、まずはレヴィのトコに渡しにいくかぁ!」
「どんな嫌がらせだこのドカス!」
そんなやり取りを交わしながらも声が部屋から遠のいていくのを確認して、ベルフェゴールは再びテレビに向き直った。良いところは綺麗に見逃してしまったが、それ以上に面白いモノが見られたので良しとしよう。
一番煩いのが去ったので音量を戻していると、隣でカエルのかぶり物が揺れた。
「ベルせんぱーい、あの二人っていい年して、いっつもあーなんですかー?ミーたちより子供っぽいんですけどー」
「ししっ。そうだけど放っててもいいんじゃね?痛い目見るのはあのバカ鮫だけだしさ」
「てゆーか、怒りんぼボスの寝顔なんて撮れるもんなんですねー。意外ですー」
そのフランの言葉に、ベルフェゴールは菓子に伸ばしていた手を止めた。
あの二人だから、で片付けていたが……そういえばそうだ。あの、気配を消していても人が近付けば起きるザンザスの寝顔を撮ったとか。
つまり、それだけ近くによっても支障がない相手と認められているということで。
「ってことは何?実はあれって無自覚の惚気?」
呟いてから、王子に惚気とか有り得ない、とベルフェゴールは頬を膨らませた。
ザンスクは夫婦だと思います。ていうか仲良しだと思う、実は。付き合い長いし。
おそらく、このままだとこの組み合わせがこのサイトでもっともラブラブ?な組み合わせになるんでしょうね…。
本当に、よくもまぁ毎日のように。
「う゛お゛ぉい!痛ぇぞボス!」
「煩ぇ。黙れカスが」
その声と共に再び鈍い音。……確かにいつも通りだ。が、いい加減に止めて欲しい。今、テレビが丁度良いところなのに。これじゃあ音声が届かない。とりあえず音声のボリュームは上げてみたけれど効果があるかは定かではなかった。
けども、諦めるべきだろうか。こうなるとあの二人、スクアーロが気絶するか、ザンザスが飽きるかしないと止まらないから。さらに付け加えると、自分より弱かったら実力行使で止められるけど、あの二人は自分よりも強いから手に終えないのだった。たとえ王子であろうと、勝てない相手はあるのである。
ふと、これってもう自然災害の粋なんじゃないかと、今は亡くなってしまった大人びた赤ん坊が言っていたことを思い出した。全く持って同意する。あの頃以上にヴァージョンアップしている今の様子を見ると、特に。
さぁ、今回は気絶が先か、飽きるのが先か。
そんなことを思いながら菓子をつまんでいたのだが……今回は少し流れが違った。
「アンタの横暴にはもう我慢できねぇッ!」
「テメェ、我慢なんざやってた試しがねぇだろうが」
「うっ……」
一瞬スクアーロがひるんだ様だった。そこは反論できなかったらしい。
「とっ……とにかくっ!こうなったらアンタのマル秘写真をばらまいてやるぜぇ!」
「……は?」
ヴァリアーのボスらしからぬ間の抜けた声に、思わずベルフェゴールはくるりと振り向いてボスと次席の方を見た。隣のフランはマイペースにテレビを見たまま。
そうして結果、ベルフェゴールは振り向いたことは正解だったと思った。
だってこんなボスの、毒気の抜かれた顔なんて滅多に見れない。
思いも寄らない展開について行けてないザンザスを置いて、スクアーロは得意げ……とも違うが、とりあえずちょっと勝ち誇った感じの表情で言葉を続けた。
「なんだかんだ言って、結構アンタとの付き合いは長いからなぁ!そーいうモンを撮る機会は割とあったんだぜ!」
「オイ」
キラキラと表情が輝いているように見えなくもないスクアーロの様子に、ようやく我に返ったらしいザンザスの底冷えするような声が響いた。混じりっけ無しの本気の……敵意を通り越して殺意まで漂い出ている。
果たしてこれにスクアーロは気付いているだろうか。いや、考えるまでもなく気づいているだろう。あれでもヴァリアー次席だし。それに、気付いていてもやるのがあのバカ鮫なのである。そしてそれは、そうやってなおも生きていける実力があってこそなのだ。絶対に実力の使いどころを間違ってるけど。
だから基本的にこういうことをザンザスに対して出来るのは、スクアーロだけ。ベルフェゴールだってやろうと思えば出来るだろうが、生憎、自分はそんなくだらないことで死にたくない。気が向いて、安全が確証されたらやるかも、だが。
だから、とりあえず今回のこれに首を突っ込むのは止めておこう。椅子に座ったままのザンザスが纏う空気が、どんどんと冷えていっている。
「カスザメ、具体的に何持ってやがる」
「……寝顔とか」
「カッ消す!」
ガタンッ、と椅子を蹴って立ち上がる音がしたときには、既に銀糸は翻っていた。速い。やっぱりスクアーロも死にたくはないらしい。
それでも部屋から出る間際、フッと笑っている時点で自殺願望者だと言っても過言ではないだろうが。ボスを挑発するとか、それってどんな無謀。
「んじゃ俺は行くぜぇ!」
こう言い残して部屋から走り出て行くスクアーロを、ザンザスが同様に走って追いかける。二人の背中は本当にあっと言う間もなく消えた。……本気の鬼ごっこだ。鬼に捕まった場合はありとあらゆる意味で身の安全が保証できない、恐怖の鬼ごっこ。
「待て!」
「待てと言われて待つバカはいねぇ!」
「チッ…その程度の頭はもってやがるか…つーかそれいつ撮りやがった!覚えがねぇ!」
「覚えがあったら撮れてねぇよ!……よし、まずはレヴィのトコに渡しにいくかぁ!」
「どんな嫌がらせだこのドカス!」
そんなやり取りを交わしながらも声が部屋から遠のいていくのを確認して、ベルフェゴールは再びテレビに向き直った。良いところは綺麗に見逃してしまったが、それ以上に面白いモノが見られたので良しとしよう。
一番煩いのが去ったので音量を戻していると、隣でカエルのかぶり物が揺れた。
「ベルせんぱーい、あの二人っていい年して、いっつもあーなんですかー?ミーたちより子供っぽいんですけどー」
「ししっ。そうだけど放っててもいいんじゃね?痛い目見るのはあのバカ鮫だけだしさ」
「てゆーか、怒りんぼボスの寝顔なんて撮れるもんなんですねー。意外ですー」
そのフランの言葉に、ベルフェゴールは菓子に伸ばしていた手を止めた。
あの二人だから、で片付けていたが……そういえばそうだ。あの、気配を消していても人が近付けば起きるザンザスの寝顔を撮ったとか。
つまり、それだけ近くによっても支障がない相手と認められているということで。
「ってことは何?実はあれって無自覚の惚気?」
呟いてから、王子に惚気とか有り得ない、とベルフェゴールは頬を膨らませた。
ザンスクは夫婦だと思います。ていうか仲良しだと思う、実は。付き合い長いし。
おそらく、このままだとこの組み合わせがこのサイトでもっともラブラブ?な組み合わせになるんでしょうね…。
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