式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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これで五連休企画も終了…長かったような、短かったよう…な?
「後片付けはちゃんと終わったかー?」
「問題なく……っていうか、元から出していた物が少なかったからね…カバンの中にお土産さえ入れば後は問題ないし」
クスリと笑って、サンドロックは綺麗に片付けられた部屋を見た。
四泊五日の旅行も今日で終わり。この五日間には色々なことがあったと言えばあったのだけれどまぁ……全体的にはのんびり出来た、と思わなくはない、と思いたい。ナタクの様子なんて見ているとこっちまで疲れそうな気もしたけれど、それはいつも通りのことだからそれ程何を考えることでもない。
ともかく、旅行は終わる。
それに一番不満を抱いているのは間違いなく…その、見ているこちらまでも疲れさせそうなかの人なのだけれど。
その人は実に不満そうに腕を組んで、壁にもたれかかって立っていた。
「ナタク、よっぽど卓球の決着を付けられないのが不満らしいね…」
「だな。決着付かないって言う状況がアイツ一番嫌いそうだし…」
「というか、どうしてそのようなことであそこまで不満になれるかが分からないんだが」
『ウイングで言うと、自爆スイッチを取り上げられた状態で二、三日という所。あるいはそれ以上』
「それは辛いな」
ヘビーアームズの簡略にして明快な解説を前に、ウイングも納得したらしい。ナタクの方に同情の視線を送っていた。彼は彼で、この人間状態で自爆が出来ないことに対しての不満は抱いているらしい。
……そう、そうなのだ。今回のこの、自分たちの擬人化状態というのは旅行さえ終われば消えて無くなる物である。
そうすると、当然ながら人間の姿のままでは出来なかったことも出来るようになるのである。例えばなんて、挙げていけばきりがないだろう。というかあまり挙げたくない気もする。ウイングの自爆なんて、その最も挙げやすい例だ。
この点から見ると、やはりこの旅行は終わらない方が良いかもしれない。
が、旅行は終わるのである。
「ナタクー、帰ったら存分に相手してやるからとりあえずそれで我慢しろよ」
「しかしだな…」
「オレだけで不満なら今ならウイングも付いてくるけど」
「オレも?」
「そーそ。自爆するよりは圧倒的に良いだろそれ」
「自爆の方が良」
「えっとじゃあヘビーアームズとかサンドロックとかも入る?」
ウイングの言葉をスパンと遮ってのデスサイズの言葉を聞いて、それは良いかもしれないなぁと思う。全員で卓球なんて、今までやったことはないけれど結構楽しそうだ。やってる間はウイングも自爆しないだろうし、ナタクも修行ではなくて勝負の方に意識が行ってくれるだろうし。
少なくともヘビーアームズの方には異論は無いようで、こくりと頷いて自分の荷物の整理を再開し始めてしまった。あまり綺麗に入っていたとは言い難かったそれを、微かにだろうがキッチリと入れようとしているらしい。
「ボクの方も賛成だよ。楽しそうだし」
答えながらも、楽しそうだが、もしかしたら途中で色々と別の方向に行ってしまうのではないだろうかと、一瞬そんな不安がよぎったが無かったことにした。そんなことを一々気にしていては何も出来なくなってしまう。
「ほら見ろ、三対二」
「…仕方ないか」
「いや、やっぱり自爆の方が…」
「ウイング、四対一」
「……」
そう言われると何も言い返せないのか、ウイングは黙った。ナタクのように素直に諦めた方が良いと思うのだが、自爆に対する誘惑には勝てないらしい。そんなことで勝って欲しくはないと、その自爆に巻き込まれることがしばしばある自分たちからすれば考えてしまうのだけれど。
だが、こうなれば彼も反論は出来ないだろう。実際に賛同こそしていないが、やりたくないとハッキリとは言っていない事もある。
それは当然ながらデスサイズにも分かっているようで、彼は何も言わない…というか言えないウイングから視線を外してこちらを向いた。
「さてと…そろそろ出る?」
「そうだね。もう時間だしね」
少々名残惜しくはあるが、もう出なければならないだろう。
自分の荷物だけを持って立ち上がりながら呟く。
「また来れたらいいな…別にここでなくて良いけど」
「それはま、諸々の要因さえ重なればいけると思うけど」
「要因を重ねるって言う、それが大変そうなんだよね…」
でも、こういう楽しい期間を作るためならば、そのくらいの苦労はおっても良いかもしれない。
自爆されない、っていう期間はかなり貴重だろうと。
「問題なく……っていうか、元から出していた物が少なかったからね…カバンの中にお土産さえ入れば後は問題ないし」
クスリと笑って、サンドロックは綺麗に片付けられた部屋を見た。
四泊五日の旅行も今日で終わり。この五日間には色々なことがあったと言えばあったのだけれどまぁ……全体的にはのんびり出来た、と思わなくはない、と思いたい。ナタクの様子なんて見ているとこっちまで疲れそうな気もしたけれど、それはいつも通りのことだからそれ程何を考えることでもない。
ともかく、旅行は終わる。
それに一番不満を抱いているのは間違いなく…その、見ているこちらまでも疲れさせそうなかの人なのだけれど。
その人は実に不満そうに腕を組んで、壁にもたれかかって立っていた。
「ナタク、よっぽど卓球の決着を付けられないのが不満らしいね…」
「だな。決着付かないって言う状況がアイツ一番嫌いそうだし…」
「というか、どうしてそのようなことであそこまで不満になれるかが分からないんだが」
『ウイングで言うと、自爆スイッチを取り上げられた状態で二、三日という所。あるいはそれ以上』
「それは辛いな」
ヘビーアームズの簡略にして明快な解説を前に、ウイングも納得したらしい。ナタクの方に同情の視線を送っていた。彼は彼で、この人間状態で自爆が出来ないことに対しての不満は抱いているらしい。
……そう、そうなのだ。今回のこの、自分たちの擬人化状態というのは旅行さえ終われば消えて無くなる物である。
そうすると、当然ながら人間の姿のままでは出来なかったことも出来るようになるのである。例えばなんて、挙げていけばきりがないだろう。というかあまり挙げたくない気もする。ウイングの自爆なんて、その最も挙げやすい例だ。
この点から見ると、やはりこの旅行は終わらない方が良いかもしれない。
が、旅行は終わるのである。
「ナタクー、帰ったら存分に相手してやるからとりあえずそれで我慢しろよ」
「しかしだな…」
「オレだけで不満なら今ならウイングも付いてくるけど」
「オレも?」
「そーそ。自爆するよりは圧倒的に良いだろそれ」
「自爆の方が良」
「えっとじゃあヘビーアームズとかサンドロックとかも入る?」
ウイングの言葉をスパンと遮ってのデスサイズの言葉を聞いて、それは良いかもしれないなぁと思う。全員で卓球なんて、今までやったことはないけれど結構楽しそうだ。やってる間はウイングも自爆しないだろうし、ナタクも修行ではなくて勝負の方に意識が行ってくれるだろうし。
少なくともヘビーアームズの方には異論は無いようで、こくりと頷いて自分の荷物の整理を再開し始めてしまった。あまり綺麗に入っていたとは言い難かったそれを、微かにだろうがキッチリと入れようとしているらしい。
「ボクの方も賛成だよ。楽しそうだし」
答えながらも、楽しそうだが、もしかしたら途中で色々と別の方向に行ってしまうのではないだろうかと、一瞬そんな不安がよぎったが無かったことにした。そんなことを一々気にしていては何も出来なくなってしまう。
「ほら見ろ、三対二」
「…仕方ないか」
「いや、やっぱり自爆の方が…」
「ウイング、四対一」
「……」
そう言われると何も言い返せないのか、ウイングは黙った。ナタクのように素直に諦めた方が良いと思うのだが、自爆に対する誘惑には勝てないらしい。そんなことで勝って欲しくはないと、その自爆に巻き込まれることがしばしばある自分たちからすれば考えてしまうのだけれど。
だが、こうなれば彼も反論は出来ないだろう。実際に賛同こそしていないが、やりたくないとハッキリとは言っていない事もある。
それは当然ながらデスサイズにも分かっているようで、彼は何も言わない…というか言えないウイングから視線を外してこちらを向いた。
「さてと…そろそろ出る?」
「そうだね。もう時間だしね」
少々名残惜しくはあるが、もう出なければならないだろう。
自分の荷物だけを持って立ち上がりながら呟く。
「また来れたらいいな…別にここでなくて良いけど」
「それはま、諸々の要因さえ重なればいけると思うけど」
「要因を重ねるって言う、それが大変そうなんだよね…」
でも、こういう楽しい期間を作るためならば、そのくらいの苦労はおっても良いかもしれない。
自爆されない、っていう期間はかなり貴重だろうと。
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