式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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正直、キャラがいまだにつかめていない予感が。
…これから頑張ろうか…頑張るしかあるめぇよ…。
それと、バサラの作為品が少ないから、ちょっと重点的に頑張れたらいいなとか。
止める家人たちを振り切って城内へと入ってみて。
辿り着いた部屋で最初に視たのが、仰向けに倒れている城主というのはどういうことなのかと、小十郎は一瞬思考を停止させた。
…とりあえず、生きては、いるようなのだが。
どうしようかとしばし考え、起こすのが一番だという結論にどうにか辿り着いた。
「オイ、起きねぇか」
「う…」
しゃがんで肩を揺すると、返ってくる反応。最もそれは弱い反応であって、今すぐ起こすならもっと強い刺激を与えてやらなければならないらしい。ずっと揺すっておけばいずれは起きるだろうが、この相手に別にそこまでしてやる義理はないので手間はかけない方向で実行することにする。だいたい、今は時間が惜しいのだから手間はかけられない。つまりは致し方ないのである。
ということで。
スクッと立ち上がって、小十郎は長曾我部元親を渾身の力を込めて踏みつけた。普通ならもしかしたら肋にヒビが入るかもしれないが、まぁ、丈夫そうだから大丈夫だろう。
「痛ぇ!?」
結果として飛び起きた元親に一瞥を与え、腹を抱えて座り込む状態にあった彼に声をかける事にする。多少の罪悪感は無いこともないが、ここに手がかりがあるのは間違い無く、そちらの方が優先順位が上である事も事実だ。
「起きたか」
「…え、何で政宗の右目が」
困惑した表情を浮かべてこちらを見る元親に、小十郎は静かに言った。
「政宗様がこの場所に来たはずだ」
「政宗?」
その言葉に辺りを見回した元親が、何かに気付いたような表情を浮かべた。
「毛利も慶次もいねぇし!?いつの間に!?」
「毛利に…風来坊?」
なんだその組み合わせは。
慶次の方ならまだ分からなくもないのだが、そこでどうして毛利が出てくる。瀬戸内の海を挟んでしょっちゅう争っている間柄ではなかったか。近場、という意味ならこの場所に来るのも分かるのだが…。
どういうことかと詳しく訊こうかと思ったと同時に、元親が立ち上がってほえた。
「ちくしょー!毛利の野郎人のこと何だと思ってやがんだ!」
「何されたんだテメェ」
「政宗の作ったメシを奪われた挙げ句に右ストレートで膝蹴…り……」
尻すぼみになっていく言葉と、冷や汗を掻いている様子を眺めつつ、小十郎は口の端を吊り上げた。元親は口を滑らしたという態だが、むしろこちらにとっては情報源という意味でありがたい。
「…ほう、政宗様はやはりこちらにおられたか」
「……ハイ」
「それで、今はどこにいらっしゃるんだ?」
「それは俺も知らな…」
どすっ。
「……いいえ心当たりはちゃんと有りマス」
「言え」
畳に突き刺した刀を鞘に収めつつ促すと、どこかホッとした表情を浮かべて相手が口を開いた。どこか、言っても大丈夫だろうかと考える素振りはあったものの。
「多分、慶次共々毛利の所に行ったんだと思うぜ。昼からそう言うが話あったしな。……んでよぉ、俺も少し訊きたいことがあるんだが良いか?」
「何だ?」
「アンタら何であんなことでこんなんになってんだよ」
「聞いたのか、話」
「まぁ、当然の権利だろ」
欠伸をして、そして呆れたように彼は続けた。
「雪の上を裸足で歩いたってもたかだか庭の中じゃねぇか」
…今は雪など積もっていない。ただ、ちょっとした会話の流れによってその事実が判明したのである。少し出ようと思ったが履き物が見あたらなく、それを探すのが面倒で、というのが政宗の言い分だった。積もった雪が少量だったことも、その考えを後押ししたのかもしれない。
だが。
「風邪でも引いたらどうすんだ」
「…過保護じゃねぇ、それ?」
「どこがだ。政宗様は外に出られた上に、その少し積もった雪を集めて雪兎を作っていらしたというのに。長時間そのような状態で体に良いわけがねぇ」
「…いや、それでもそのくらいなら大丈夫だろ、多分」
多分、が付くのは彼が雪をあまり見ないからか。
ならば。
「今度冬に奥州に来い。雪の中に放り出して閉め出してやる」
「勘弁してくれねぇ?」
前回共々、アニキごめんね。
辿り着いた部屋で最初に視たのが、仰向けに倒れている城主というのはどういうことなのかと、小十郎は一瞬思考を停止させた。
…とりあえず、生きては、いるようなのだが。
どうしようかとしばし考え、起こすのが一番だという結論にどうにか辿り着いた。
「オイ、起きねぇか」
「う…」
しゃがんで肩を揺すると、返ってくる反応。最もそれは弱い反応であって、今すぐ起こすならもっと強い刺激を与えてやらなければならないらしい。ずっと揺すっておけばいずれは起きるだろうが、この相手に別にそこまでしてやる義理はないので手間はかけない方向で実行することにする。だいたい、今は時間が惜しいのだから手間はかけられない。つまりは致し方ないのである。
ということで。
スクッと立ち上がって、小十郎は長曾我部元親を渾身の力を込めて踏みつけた。普通ならもしかしたら肋にヒビが入るかもしれないが、まぁ、丈夫そうだから大丈夫だろう。
「痛ぇ!?」
結果として飛び起きた元親に一瞥を与え、腹を抱えて座り込む状態にあった彼に声をかける事にする。多少の罪悪感は無いこともないが、ここに手がかりがあるのは間違い無く、そちらの方が優先順位が上である事も事実だ。
「起きたか」
「…え、何で政宗の右目が」
困惑した表情を浮かべてこちらを見る元親に、小十郎は静かに言った。
「政宗様がこの場所に来たはずだ」
「政宗?」
その言葉に辺りを見回した元親が、何かに気付いたような表情を浮かべた。
「毛利も慶次もいねぇし!?いつの間に!?」
「毛利に…風来坊?」
なんだその組み合わせは。
慶次の方ならまだ分からなくもないのだが、そこでどうして毛利が出てくる。瀬戸内の海を挟んでしょっちゅう争っている間柄ではなかったか。近場、という意味ならこの場所に来るのも分かるのだが…。
どういうことかと詳しく訊こうかと思ったと同時に、元親が立ち上がってほえた。
「ちくしょー!毛利の野郎人のこと何だと思ってやがんだ!」
「何されたんだテメェ」
「政宗の作ったメシを奪われた挙げ句に右ストレートで膝蹴…り……」
尻すぼみになっていく言葉と、冷や汗を掻いている様子を眺めつつ、小十郎は口の端を吊り上げた。元親は口を滑らしたという態だが、むしろこちらにとっては情報源という意味でありがたい。
「…ほう、政宗様はやはりこちらにおられたか」
「……ハイ」
「それで、今はどこにいらっしゃるんだ?」
「それは俺も知らな…」
どすっ。
「……いいえ心当たりはちゃんと有りマス」
「言え」
畳に突き刺した刀を鞘に収めつつ促すと、どこかホッとした表情を浮かべて相手が口を開いた。どこか、言っても大丈夫だろうかと考える素振りはあったものの。
「多分、慶次共々毛利の所に行ったんだと思うぜ。昼からそう言うが話あったしな。……んでよぉ、俺も少し訊きたいことがあるんだが良いか?」
「何だ?」
「アンタら何であんなことでこんなんになってんだよ」
「聞いたのか、話」
「まぁ、当然の権利だろ」
欠伸をして、そして呆れたように彼は続けた。
「雪の上を裸足で歩いたってもたかだか庭の中じゃねぇか」
…今は雪など積もっていない。ただ、ちょっとした会話の流れによってその事実が判明したのである。少し出ようと思ったが履き物が見あたらなく、それを探すのが面倒で、というのが政宗の言い分だった。積もった雪が少量だったことも、その考えを後押ししたのかもしれない。
だが。
「風邪でも引いたらどうすんだ」
「…過保護じゃねぇ、それ?」
「どこがだ。政宗様は外に出られた上に、その少し積もった雪を集めて雪兎を作っていらしたというのに。長時間そのような状態で体に良いわけがねぇ」
「…いや、それでもそのくらいなら大丈夫だろ、多分」
多分、が付くのは彼が雪をあまり見ないからか。
ならば。
「今度冬に奥州に来い。雪の中に放り出して閉め出してやる」
「勘弁してくれねぇ?」
前回共々、アニキごめんね。
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