式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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日輪学院も話を増やさないと…ということで。
頑張ろうか…。
予測はしていた。それは断言する。
けれど、まさかここまでダメだったとは……。
「これこそ予測して然るべきだったぜ…」
はぁ、と息を吐いて。
政宗は、フライパンの中の黒い消し炭に視線を落とした。
それから、何となくコンロの火の設定に目を移す。
……弱火。
「それがどーしてンな結果になんだァ!?」
「某こそ知りたいでござる!されど何回やっても何回やっても結果が変わらず…っ」
「ンなバカな話が……毎回?」
「うむ!」
その言葉に。その無駄に元気の良い返事に。感じたのは、とてつもない嫌な予感。
まさか……と、流しの中、というか三角コーナーを見ると、そこには黒い物体が山のようにつまれていた。この憐れな物体たちがどうしてこの場にここまでたくさん存在しているかなどと、考える時間さえも勿体ない。それくらいに分かり切ったことだった。
少し目を離した間に、よくもこれだけ。
呆れると同時にいっそ感動すら覚えそうだった。
が。
この状況は、多少なりとも止めることが出来たはずなのである。
政宗は、き、と他のメンバー三名を睨み付けた。
「テメェら、どうしてコイツを止めなかった」
「どうして僕が止めないといけないんだい?勝手にやり出したのは彼。僕は僕の役割を果たすだけだよ」
「…役割、ねぇ」
その役割というのは皿洗いのみ。誰が任命したわけでもないのに、それこそ勝手に収まっていたのは他でもなく半兵衛だ。もっとも勝手に役に収まっている同類とはいえ、半兵衛の場合は手際も良く、同時に綺麗に仕上がっている。彼の場合は役割の選択を誤らなかったのだろう。
意外とコイツなら何でも出来そうだけどな。そんなことを思いながら次にターゲットにしたのは慶次、である。
…まぁ、彼の場合は理由くらい軽く見当付いているのだが。
それを言うと半兵衛の理由も見当付いていたのだが置いておいて。
「テメェは面白そうだったから止めなかったんだろ」
「あ、分かる?流石政宗」
「分からねぇわけねーだろ!」
「そんな怒んないでって。良いじゃん実際に楽しかったんだしさ」
「その楽しみのせいで幾つの野菜が犠牲になったと思ってやがる!」
「まーまー、とりあえず犠牲は野菜だけなんだから、ね?」
その言葉は、有る意味で正しかった。
幸村に以前のとある機会に、別のことをさせた事がある。その時は見事に道具類を壊して、壊した張本人は半泣きになっていた事は忘れたくても忘れられない。
以来、政宗はこっそりと誓ったのである。これからは食器に極力触らせまい、と。けれども最近は以前よりはマシになっているので、誓いもそろそろ破ってしまっても良いかもしれない。あまり練習をさせないと下手なままで終わってしまう。
ともかく、だ。こんな理由があったから、慶次の言葉も間違いではないのだ。
しかし、今回はそうも言えない事情がある。
「…前田慶次」
「え…何そんなに改まってんの?…え?」
「良いか?その野菜はな、小十郎のお手製だぜ」
「げ!?マジ!?」
「こんな事で嘘言うかよ」
「うわぁ…それはマズイな…」
一気に顔色が悪くなった慶次に一瞥をやって、最後に見るのは小太郎の方。
相変わらず寡黙な彼の、理由も見当付いている。
「言い出せなかったんだろ、お前」
「…」
こくり。
無言のまま頷く小太郎。
彼の場合は…しょうがないだろう。こればかりは治りもしないだろうし、治すような物でもない。小太郎は悪くない。
とりあえず全員の事情を確認し終えた後に、いつの間にやらしょぼくれている幸村の方を見る。背からは哀愁が漂い出ているようにも見えるのだが、生憎と憐れだとは思えなかった。そもそもの元凶は彼なのだから。
「幸村、何か原因だと思うことねぇか」
「全く…某、野菜を炒めていただけでござるのに…」
それだけで、あぁなるわけがないだろう。
思いながら、ふっと可能性の一つを口にしてみる。
「最初は何火だった」
「強火でござるが」
「…それが原因だバカ村!」
きょと、としている幸村に対して、政宗の叫びが響き渡った。
…とある調理実習の時間の光景である。
ゆっきーは料理ダメだと思うんだ。とりあえずダメだと思う。
けれど、まさかここまでダメだったとは……。
「これこそ予測して然るべきだったぜ…」
はぁ、と息を吐いて。
政宗は、フライパンの中の黒い消し炭に視線を落とした。
それから、何となくコンロの火の設定に目を移す。
……弱火。
「それがどーしてンな結果になんだァ!?」
「某こそ知りたいでござる!されど何回やっても何回やっても結果が変わらず…っ」
「ンなバカな話が……毎回?」
「うむ!」
その言葉に。その無駄に元気の良い返事に。感じたのは、とてつもない嫌な予感。
まさか……と、流しの中、というか三角コーナーを見ると、そこには黒い物体が山のようにつまれていた。この憐れな物体たちがどうしてこの場にここまでたくさん存在しているかなどと、考える時間さえも勿体ない。それくらいに分かり切ったことだった。
少し目を離した間に、よくもこれだけ。
呆れると同時にいっそ感動すら覚えそうだった。
が。
この状況は、多少なりとも止めることが出来たはずなのである。
政宗は、き、と他のメンバー三名を睨み付けた。
「テメェら、どうしてコイツを止めなかった」
「どうして僕が止めないといけないんだい?勝手にやり出したのは彼。僕は僕の役割を果たすだけだよ」
「…役割、ねぇ」
その役割というのは皿洗いのみ。誰が任命したわけでもないのに、それこそ勝手に収まっていたのは他でもなく半兵衛だ。もっとも勝手に役に収まっている同類とはいえ、半兵衛の場合は手際も良く、同時に綺麗に仕上がっている。彼の場合は役割の選択を誤らなかったのだろう。
意外とコイツなら何でも出来そうだけどな。そんなことを思いながら次にターゲットにしたのは慶次、である。
…まぁ、彼の場合は理由くらい軽く見当付いているのだが。
それを言うと半兵衛の理由も見当付いていたのだが置いておいて。
「テメェは面白そうだったから止めなかったんだろ」
「あ、分かる?流石政宗」
「分からねぇわけねーだろ!」
「そんな怒んないでって。良いじゃん実際に楽しかったんだしさ」
「その楽しみのせいで幾つの野菜が犠牲になったと思ってやがる!」
「まーまー、とりあえず犠牲は野菜だけなんだから、ね?」
その言葉は、有る意味で正しかった。
幸村に以前のとある機会に、別のことをさせた事がある。その時は見事に道具類を壊して、壊した張本人は半泣きになっていた事は忘れたくても忘れられない。
以来、政宗はこっそりと誓ったのである。これからは食器に極力触らせまい、と。けれども最近は以前よりはマシになっているので、誓いもそろそろ破ってしまっても良いかもしれない。あまり練習をさせないと下手なままで終わってしまう。
ともかく、だ。こんな理由があったから、慶次の言葉も間違いではないのだ。
しかし、今回はそうも言えない事情がある。
「…前田慶次」
「え…何そんなに改まってんの?…え?」
「良いか?その野菜はな、小十郎のお手製だぜ」
「げ!?マジ!?」
「こんな事で嘘言うかよ」
「うわぁ…それはマズイな…」
一気に顔色が悪くなった慶次に一瞥をやって、最後に見るのは小太郎の方。
相変わらず寡黙な彼の、理由も見当付いている。
「言い出せなかったんだろ、お前」
「…」
こくり。
無言のまま頷く小太郎。
彼の場合は…しょうがないだろう。こればかりは治りもしないだろうし、治すような物でもない。小太郎は悪くない。
とりあえず全員の事情を確認し終えた後に、いつの間にやらしょぼくれている幸村の方を見る。背からは哀愁が漂い出ているようにも見えるのだが、生憎と憐れだとは思えなかった。そもそもの元凶は彼なのだから。
「幸村、何か原因だと思うことねぇか」
「全く…某、野菜を炒めていただけでござるのに…」
それだけで、あぁなるわけがないだろう。
思いながら、ふっと可能性の一つを口にしてみる。
「最初は何火だった」
「強火でござるが」
「…それが原因だバカ村!」
きょと、としている幸村に対して、政宗の叫びが響き渡った。
…とある調理実習の時間の光景である。
ゆっきーは料理ダメだと思うんだ。とりあえずダメだと思う。
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