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バジルとラルって、どのくらいの時に会ったんでしょうね。
054:小さな小さな
「……おぉ」
「……何だ」
「本当に小さいんですね」
「…お前、そういうのを本人に向かって言うか?」
「本人に言わずして、誰に言うと言うんです?」
「……」
はぁ、と息を吐くラルの様子に、バジルは首を傾げた。
けれどもまぁ良いかと気持ちを切り替えて、アルコバレーノ……のなり損ないだというラルを抱き上げる。軽くて、本当に簡単に持ち上がった。
「やはり赤子というのは軽いんですね」
「バジルとか言ったか」
「はい?」
「とりあえず下ろせ」
「分かりました」
ラルの言葉に従って、素直に彼女を下ろしたバジルは、次の瞬間に足に鋭い痛みを感じた。目には、思わず涙。
「痛っ!?」
「色々と珍しいのは何となく分かるが、そんな興味津々の目でこちらを見るな!」
「す…すみません……ついテンションが上がってしまって」
ライフルで思い切り殴られた足をさすりながら、バジルは謝罪した。確かに今までの行動は考え無しだった。新しく『仲間』となる相手を目にして、かなりテンションがあがっていたらしかった。失態だ。
「…?何でそんなテンションがあがっていたんだ?」
「いえ、親方様が…次に会う人は小さい人だと」
「…ほう?」
「それで、言われたとおりの人がいたので思わず……」
「家光か……後でしめる」
「えぇぇ!?」
そりゃ締めもするでしょうよ。
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