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正確にはボンゴレ中心拍手再録。



~野球から卒業なんて絶対無理~

「とゆーわけでスクアーロ!野球しようぜ野球!」
「テメェ帰れぇ!」
「というか、何が『とゆーわけ』なんだよ」
「え?いや何か……何となく?」
 そういや何でだろーなー、と脳天気に言葉を返してくる山本武に、ベルフェゴールはほんの少しの苛立ちを向けた。そういう返答は自分がやるから良いのであって、他人にやられるととても腹が立つのである。
 いや……それよりも何よりも、どうして山本がここにいるのか。
 ここは、ヴァリアー本部であるというのに。
「つーか武、テメェどうしてここにいんだぁ」
「ツナの護衛。そっちのボスさんと今頃話してるところだと思うのな」
「護衛がここにいて良いのか……?」
「問題なし。どーせさ、ここに入った時点で安全は保証されてるし、今のところ……てなわけだからさ、野球やろうぜ」
「んな事やってられっかぁ!」
「つれない返事なのな…ベルフェゴールはどう?」
「王子も面倒なんでパス。てかどうしてお前なんかの相手をしないといけないワケ」
 絶対にゴメンだね、と舌を出してみせると、大して困った様子もなく、困ったと山本は呟いた。やっぱりそれが腹立つと思うのはどうしてだろう。…あぁ、こっちに合わせようとしないからか。
 ベルフェゴールは、自分が勝手をする分には何も思わない。他人が勝手をするのも別に思うところはない。が、他人が自分に対して勝手を行うのは実に苛立たしいのである。
「にしても…突然に野球ってどんなんだぁ…」
「昨日野球の生中継見てて、何か火が付いたんだってば。だから…」
「やらねぇ!やらねぇからな!」
「…ちぇ…スクアーロとかバッティング上手そうだとか思ったのに」
「てか人数は揃ってんのかぁ?」
「いや全く」
 …そんな状態でよく、野球をしようなんて言ってこれたものだ。

(2009/07/10)


~変わったのは~

 二階の窓から中庭の風景を見下ろして、綱吉はクスクスと笑った。
「元気だね、みんな」
「…騒々しいだけだ」
「そう?けれど、騒々しいって言うのはやっぱり元気って事じゃないのかな?」
「……」
 沈黙と視線を逸らされることで返された返答に、まぁ良いけれどと、綱吉は苦笑して再び窓の下の風景を見た。そこには山本がいて、彼が何か言ったのかスクアーロは大声を上げているようで、隣にいるベルフェゴールは面白く無さそうな顔をしている。
 何を話しているかは、窓が閉められているので分からない。最初は開いていたのだけれど、ザンザスが閉めろと言うから締めてしまったそこ。もしかしたら彼は今の状況を予測していったのかもしれないと、ふっと思う。ザンザスなら有り得そうだ。
 そのザンザスは、目を通していた書類をバサリと机に落として足を組んだ。
「この情報は本当だな?」
「うん。近々大騒動が起こるよ。その時には色々よろしく」
「…簡単に言ってくれる」
「だって、君たちにとってはこのくらい朝飯前でしょ?」
「技術的にはな。問題は…」
「出来るだけ生かすこと、ってやつ?そこはまぁ…頑張って」
 ね?と曖昧に微笑むと睨まれたが、そこに本物の殺気が入っていないことを確認して安堵する。それから、とても嬉しくなった。こう言うとき、昔とは関係がとても変わったと実感できるから。
 出会った頃は敵同士で、綱吉は全く彼とこんな風にはなせるようになるとは思っていなかったけれど。でも、実際にそうなれたこの関係はとても誇らしい物で。
 彼とこうやって言葉を交わせる自分を、誰かに自慢したい気分だ。
「…用件はこれで終わりだよ」
「なら、雨のガキを連れてとっとと帰れ」
「えぇ?俺がもう少しくらいここにいても良いんじゃない?」
「良いわけあるか。まだ書類仕事が残ってんだ」
「じゃあ、横で応援してるから」
「手伝うとか言わねぇのか」
「え…いや、だって、俺が手伝ったら邪魔になるし…」

(2009/07/10)
 

~ぬくもり~

  町の中を歩いていたクロームは、思わずその足を止めた。
 異変があったわけではない。困った事があったわけでもない。
 すぐ傍にある横断歩道を、歩く二つの影を見たのだ。
 多分……兄妹なのだろう。兄であろう方はとても優しい笑みを浮かべていて、妹であろう方は心地よさそうに目を細めている。そして二人のいる場所は、自分のいる場所より穏やかに、優しく色づいているように見えた。
 そんな世界にいる彼らは、仲の良い、二人であるように見えた。
「……良いな」
 その幸せそうな風景に、思わず、ポツリと呟く。
 実際、羨ましかった。今の自分には骸による繋がりによって犬や千種という仲間がいるし、知り合いと言うならば綱吉たちの存在もある。確かに一人では無くなり、それだけで十分だと思っている、けれど。
 たまには温もりと言う物に、憧れるのだ。
 触れ合って、暖かさを感じ合う、ただそれだけの事に羨望を覚えるのだ。
 覚えて……そして、その望みを心の奥にしまうのだ。
 今この瞬間、傍に誰かがいなくても、確固としたものでは無くても、繋がりが存在している事を感じる事が出来るならそれで良いではないかと、自分にそう言い聞かせて。
 しまって、想いはそのままに閉じ込める。
 それがいつもの自分。
 ……けれど。
「たまには…良いかな……?」
 今日くらいは、ちょっとだけでも触れ合わせてもらおうかなんて、まるで悪戯っ子のように思考を巡らせるのが今の自分だった。
 友達同士だろうか?どこかの制服を着た男子生徒二人がすれ違うようにクロームの後ろ側に行ってしまった所で、悪だくみをする思考をくるくると回転させながら、自分もゆっくりと歩き出す。
 …帰ったら犬の事を少しだけ抱きしめさせてもらおう。彼はきっと驚いて、直ぐに怒る。でも、それでも構わないから、ちょっとだけ温もりを分けてもらおう。千種は……先に逃げてしまうだろうから無理かもしれない。
 そして骸には。
 夢の中で会いに行こうと、微笑んだ。

(2010/06/06)
 

~嘘予告:喫茶店っぽく~ 

 一人の少女が細い路地へと入りこむ。
 その背を見て、二人の少女は顔を見合わせた。
 それは日常の風景である、はずだった。
 けれども二人は気付いてしまった。一人の少女が入って行った細い細い路地……その入り口を、昨日まで、否、今朝まで見た事が無かった事に。
 不思議で奇妙な路地を前に、二人は悩み、決断する。
 そうして辿りついた先には壁。しかし行き止まりでは無い。何故なら、その壁には木製の扉が付いていたのだから。
 金色に光るドアノブに手を伸ばし、少女たちは扉を開く。
 そうして目の前に広がったのは……レトロな喫茶店の風景。
 店内に入った少女たちの背後で扉が閉まり、ドアノブにかけられていた看板が揺れる。
 『喫茶店・夜』
 それが、その喫茶店の名前だった。
 

 
 と、いう話を読みたいんですが誰か書いてくれませんか?ちなみに喫茶店のマスターは僕ですからね、僕」
「安心して、骸。絶対に誰も書かないからそんな物」
「断定ですか、ボンゴレ……」
「っていうか、お前の妄想に勝手に京子ちゃんとハルとクロームを巻き込まないであげて」
「流石は超直感ですね。名前を出してもいないのに分かるとは」
「超直感使わなくても何となくわかったよ」
「おや、そうなんですか?」
「とりあえず喫茶店へ向かう一人の少女がクロームなのは分かったから」
「成程……それもそうですね。可愛いクロームの事が分かれば、続きも自ずと、ですか」
「そう言う事。あ、あと自分で書こうとかしないでね。したら任務増やすから」
「それは酷くありませんか!?」

(2010/08/09)
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