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昨日uoしました「夏いん四国」と微妙に繋がっている学パロです。
夏休み。どういうワケだか知らないのだが、いつものメンバーは元親の実家である四国の方へとお邪魔していた。とりあえず元親は問題ないと言っていたし、受け入れ先の実家の方もにこやかに歓迎してくれたのでその辺りは気にしないことにしたが。
そうして初日。
太陽が燦々と照りつける海辺にて。
「…暑」
政宗は、ビーチパラソルの下にいた。
海の方を見れば、幸村と元親がどこまで泳いで遠くに行けるかを競っていたし、海の家の方を向いてみると慶次が若い女性に声をかけていたりしたし。佐助はその海の家からジュースなどを買っている様子が目に入る。そして、元就はというと。
「Hey、元就」
「む?どうかしたのか政宗」
「アンタ、何やってんだ?」
「見て分からぬか?日輪を崇め讃えておるのだ」
「…そうかい」
パラソルで出来上がった影の外で、砂浜上に立って両手を挙げている生徒会長から視線を外して、政宗は改めて海を見た。
青い海だ。先ほど手を海の中に入れてみたらとても冷たくて、気持ちが良かった。そうしてしみじみと今が夏なのだと言うことを思い出してみたりもして。
…ただ、隣でYの字の影を作り出している存在に関しては何とも言えない。
これはどういう状況だと深い疲れを感じていると、ふいに、ヒヤリとした感覚が右頬に押しつけられた。
ちら、と見るとそこにはジュースの缶。
もう少し顔を上げると、あったのは目立つオレンジの髪。
右腕でジュースを人数分抱え、左手でどうやら政宗に押しつけている缶を持っていた佐助は、に、と笑みを浮かべていた。
「政宗ちゃんは海に入んないんだ?」
「ちゃん付けすんな。うざってぇ」
「そりゃごめんなさいねー。あ、このジュースはアンタに」
「Thanks。もらっとくぜ」
「そうしてちょーだい。…でも、本当にどうして海に行かないワケ?」
「Ah、何かな」
ふっと、遠い目をして、ポツンと。
「何だかよく分からねぇんだが、昔、こういう状況下でぶっ倒れたような気がすんだよな」
「…へぇ」
「いや、全くんな事があったって言う記憶はねぇんだぜ?なのにこんなん思うとか有り得ねぇとは思うんだがよ」
「妙な話だねぇ…でも、あまり間違った対応でもないから良いんじゃない?」
「…そりゃテメェ、俺が日向に出たら間違いなくぶっ倒れると言いてぇのか?」
「だって北国育ちでしょ。四国なんて、そっちと比べたらとーっても暑いお国じゃないかと思ってねぇ?」
「……」
いやまぁ、ぶっちゃけて言うとそうなのだが。
何となく、他人に言われるのは悔しいというか何というか。
思わず不機嫌な表情を浮かべて視線を逸らし、佐助の手からジュースの缶を奪い取ると、上から落とされてくるような苦笑。それが腹立たしくてジュースの缶を投げつけようかとも思ったが、そうするとジュースが無駄になるので止める。
代わりに素手で佐助の脛の辺りをチョップで攻撃しておいた。
「…竜の旦那……」
「何だ?」
「怒るかもしんないけど」
「良いから言ってみろ。気になって仕方ねぇ」
「んじゃ遠慮無く」
そう前置いて、佐助は言った。
「……ずっごい子供っぽいね」
「……」
しみじみとしたその言葉に、返答は再度の攻撃だった。
もっとも二度目は素直に当たってもくれず、黙ってよけられてしまって余計に苛立ちが増した。どうにかしてもう一撃当てたいと考えている間に、結局、佐助は他のメンバーにジュースを配りに行ってしまった。配れるとしたら慶次にだけだろうが。幸村と元親は未だに帰ってこない…というか、帰ってくるかどうかも怪しい、し。
怒りを向ける先を失って、どうしようかと一瞬悩み、もう何も出来ないかと思って息を吐いて……口を開いた。視線は海の方に固定してから。
「なぁ、元就、いつまでその格好してんだ?」
「決まっておろう。日輪の沈むまでぞ」
相変わらず影でYの字を作り上げているだろう元就はそう言って、あぁやっぱりという思いが政宗を襲った。そうではないかと思っていたのである。
どうりで佐助が元就より先に慶次へとジュースを渡しに行くワケだ。
納得しながら、政宗はそれからずっと海の方を眺めていた。
毛利さんが本当に日が沈むまでやってたかはご想像にお任せいたします。
そうして初日。
太陽が燦々と照りつける海辺にて。
「…暑」
政宗は、ビーチパラソルの下にいた。
海の方を見れば、幸村と元親がどこまで泳いで遠くに行けるかを競っていたし、海の家の方を向いてみると慶次が若い女性に声をかけていたりしたし。佐助はその海の家からジュースなどを買っている様子が目に入る。そして、元就はというと。
「Hey、元就」
「む?どうかしたのか政宗」
「アンタ、何やってんだ?」
「見て分からぬか?日輪を崇め讃えておるのだ」
「…そうかい」
パラソルで出来上がった影の外で、砂浜上に立って両手を挙げている生徒会長から視線を外して、政宗は改めて海を見た。
青い海だ。先ほど手を海の中に入れてみたらとても冷たくて、気持ちが良かった。そうしてしみじみと今が夏なのだと言うことを思い出してみたりもして。
…ただ、隣でYの字の影を作り出している存在に関しては何とも言えない。
これはどういう状況だと深い疲れを感じていると、ふいに、ヒヤリとした感覚が右頬に押しつけられた。
ちら、と見るとそこにはジュースの缶。
もう少し顔を上げると、あったのは目立つオレンジの髪。
右腕でジュースを人数分抱え、左手でどうやら政宗に押しつけている缶を持っていた佐助は、に、と笑みを浮かべていた。
「政宗ちゃんは海に入んないんだ?」
「ちゃん付けすんな。うざってぇ」
「そりゃごめんなさいねー。あ、このジュースはアンタに」
「Thanks。もらっとくぜ」
「そうしてちょーだい。…でも、本当にどうして海に行かないワケ?」
「Ah、何かな」
ふっと、遠い目をして、ポツンと。
「何だかよく分からねぇんだが、昔、こういう状況下でぶっ倒れたような気がすんだよな」
「…へぇ」
「いや、全くんな事があったって言う記憶はねぇんだぜ?なのにこんなん思うとか有り得ねぇとは思うんだがよ」
「妙な話だねぇ…でも、あまり間違った対応でもないから良いんじゃない?」
「…そりゃテメェ、俺が日向に出たら間違いなくぶっ倒れると言いてぇのか?」
「だって北国育ちでしょ。四国なんて、そっちと比べたらとーっても暑いお国じゃないかと思ってねぇ?」
「……」
いやまぁ、ぶっちゃけて言うとそうなのだが。
何となく、他人に言われるのは悔しいというか何というか。
思わず不機嫌な表情を浮かべて視線を逸らし、佐助の手からジュースの缶を奪い取ると、上から落とされてくるような苦笑。それが腹立たしくてジュースの缶を投げつけようかとも思ったが、そうするとジュースが無駄になるので止める。
代わりに素手で佐助の脛の辺りをチョップで攻撃しておいた。
「…竜の旦那……」
「何だ?」
「怒るかもしんないけど」
「良いから言ってみろ。気になって仕方ねぇ」
「んじゃ遠慮無く」
そう前置いて、佐助は言った。
「……ずっごい子供っぽいね」
「……」
しみじみとしたその言葉に、返答は再度の攻撃だった。
もっとも二度目は素直に当たってもくれず、黙ってよけられてしまって余計に苛立ちが増した。どうにかしてもう一撃当てたいと考えている間に、結局、佐助は他のメンバーにジュースを配りに行ってしまった。配れるとしたら慶次にだけだろうが。幸村と元親は未だに帰ってこない…というか、帰ってくるかどうかも怪しい、し。
怒りを向ける先を失って、どうしようかと一瞬悩み、もう何も出来ないかと思って息を吐いて……口を開いた。視線は海の方に固定してから。
「なぁ、元就、いつまでその格好してんだ?」
「決まっておろう。日輪の沈むまでぞ」
相変わらず影でYの字を作り上げているだろう元就はそう言って、あぁやっぱりという思いが政宗を襲った。そうではないかと思っていたのである。
どうりで佐助が元就より先に慶次へとジュースを渡しに行くワケだ。
納得しながら、政宗はそれからずっと海の方を眺めていた。
毛利さんが本当に日が沈むまでやってたかはご想像にお任せいたします。
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