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茶会って言っても何かな…的な物ですが。
ちなみに十年後です。十年後ヴァリアー。そしてマーモンでなくてフラン。
…あの二人、一緒にいた時ってあるのだろうか…気になるのですが。



 正直、この光景は人様には見せられないな、と思う。
 丁度良い温度が保たれている談話室にて、フランは机に突っ伏してダラダラとしていた。
 平和だ。暗殺部隊で平和というのは絶対におかしいけれど、平和で平和で、どうしようもなく平和なのだから仕方ないだろう。文句があるのなら平和な時間を作り出すようなスケジュールを作った上司に言って欲しい。言った瞬間に消し炭にされるだろうから、言うような度胸と自殺願望がある人にお勧めのコース。
 そんな、平和な時間の中。
 とん、と何かが机の上に置かれる音がして、何となく顔を上げる。
 そして見えたのは、グラサンのオカマの顔。
「……ミーは何も見てないですー」
「んまぁ!失礼しちゃうわね。ちょっと、ちょっと起きなさいよフラン!」
「ミーには何も聞こえませんー」
「何よその態度!まるで顔を上げて一番に見たのが私だっていう事を嫌がってる見たいじゃないの!」
 だって、事実そうだし。
 ムッツリ変態雷オヤジよりはマシだろうけどと思いながら、それでも『何も聞こえていません』と言ったので返答はしない。聞こえていないのに答えたら変だろうし。もう答える気もないし。再びテーブルに突っ伏した状態で、次に聞こえるのはドアが開く音。
「ん?何このカエル」
「ちょっと聞いてよベル、フランったらねぇ…」
「オイ新人幹部。そこ王子が座る予定だった席だからのけよ」
「何言ってるんですかー。ミーが座ってるからここはミーの席ですー」
「二人とも、私のこと無視しないで頂戴!」
「は?何言ってんだよナマイキ後輩。先輩の言葉には絶対服従っていう有名な格言知らねぇの?これ破ったら即刻処刑なんだぜ」
「でしたら、ミーより先に堕王子が処刑されてると思うんですけどー」
「俺は良いんだよ。王子だし」
「きーっ!二人とも、そういう態度を取るなら私にも考えがあるわよ!」
「時に堕王子ー」
 顔を上げて、その弾みに帽子が何かオカマの顎にぶつかってクリティカルヒットを繰り出したことは気にせずに、相も変わらず横暴な先輩幹部の方を見る。こんなのが先輩だというのも何か嫌だけど。
 バタンと何かが倒れる音は無視して、フランは続けて言った。
「質問なんですけどー、幹部がこんなに本部に揃ってて良いんでしょーか」
「ん?あー、そう言うこと?問題ないんじゃね?てーかランク低い任務って面倒だから下っ端に押しつけてんの」
「でもムッツリ変態雷オヤジはいないんですけどー」
「アイツは仕事が趣味だから良いし。てかいなくて清々するし」
「確かにー」
 ベルフェゴールの足が誰かの頭を踏みつけていることも見なかったことにして、フランは納得の意を示すように頷いた。
 しかし…そうか。しばらく、この暗殺者らしからぬ平穏は続くのか。
 有り無しで言えば有りなのだろうと思いながら、再び突っ伏そうかと考え……止めた。どうして自分がここにいて、とりあえずでも何を待っていたのかを思い出したからである。
 そして、その原因が、来た。
 一度は閉まっていたドアをバン!と大きな音を立てて開いて、その鮫は現れたのだ。
「フラン、待たせたなぁ…ってうお゛ぉ!?ルッス、どうして床に伸びてんだぁ!?」
「け…経緯はそこの…とぉっても生意気な…王子様にでも訊…」
「あ、落ちた」
「先輩がずっと踏みつけてるからですよー?」
「ずっと踏んでたのかよ」
「まーね。んで鮫、その手にある物は何?」
「これかぁ?」
 トレイの上にあるいくつかのケーキをテーブル上に並べ、スクアーロは空になったトレイもテーブルの上に置いた。
「フランのヤツがなぁ、作れとか言い出してよ。暇だったから作ってたんだぁ」
「ふぅん…あ、このショートケーキ王子がもらうから」
「ぶー。それはミーが取ろうと思っていたんですよー?」
「知らねーもん。とにかくこれは俺のもん」
「ケンカすんな。ほら、ショートケーキならもう一個あんだろーが」
「あっちの方が大きいんですー」
「んなガキっぽい事気にしてんじゃねぇよ」
「ですがー…って、あれ?そのケーキどうするんですー?」
「ボスんとこ持ってく」
 一度テーブルにおいたケーキからいくつかを選び出してトレイに戻し、それを持ってスクアーロは談話室から出て行った。あっという間。そういえば、トレイに一緒においてあったフォークの数が少し多いとは思っていたけれど。
「ていうかー、ボスって甘い物食べるんですかー?」
「食うんじゃね?あ、このモンブランもらい」
「ずるいですよ堕王子ー。人が話してる最中に取るなんてー」
「堕王子言うな」







フランの喋り方や性格も素晴らしいと思うんで、もっと掻きたいと思うんですけどね…。
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