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このお題、登場キャラが非常に偏りすぎてるんですよね…。
他の人もいっぱい出したいなぁとか思ってるのに。
055:にせもの
「へぇ……中々の物じゃないか」
「だろ?」
「お前が自慢げにするな。作ったのはお前じゃないだろう、家光」
ハーフボンゴレリングの偽物を家光へ放り返して、ラルはそれにしても、と腕を組んだ。
「本当に良くできているな……」
「あぁ。凄いと思うだろ?」
「そうだな。お前じゃなくて作ったヤツがな」
「お前、さっきからそればっかりだな…」
「直ぐに調子に乗る相手を前にしたら誰でもこうなると思うが?」
どうだ?と視線をやると途端に押し黙る大人に、ほらみろと笑ってやる。物言いたげな視線は完全に無視して。
それよりも。
「…これは、バジルに持たせるんだったな」
「本物はディーノに頼む。事は重大だ、万全の体勢であたる必要がある」
「正しい選択だな」
それが、今取れる最良の選択だろう。跳ね馬は強い。並の相手ならば簡単に返り討ちにすることだって出来るだろう。それ程の実力を彼は兼ね備えている。
ただし、代わりと言っては何だが彼を取り扱う際にはちょっとした注意も必要だ。
「家光、絶対に跳ね馬から部下を離すなよ」
「分かってるって。もうロマーリオに伝えてある」
「…なら大丈夫、か?」
それでも不安になるのは、リボーンにへなちょこ時代の話を聞かされたことがあるからだろうか。それともその姿を一度だけでなく見てしまったことがあるからだろうか。……絶対に後者の方は強い影響を与えていると思う。
困った物だと頭を振って、仕方がないのだと息を吐いた。
「アイツも、それさえなければな…」
「ならお前が家庭教師に行くか?」
「遠慮する。あれは直らないだろうからな」
だって十年後も治ってなかったものね、ディーノさんのあれ。