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そして元就にさらなる悲劇が。
詳しくは「上」をごらんください。
そして。
「テメェらは事態を悪化させに来たのか?An?」
突然に幸村が部屋に入ってきて、当然ながら佐助も付いてきて。
事が起こったのはその直後だった。
眼を白黒している元就(幸村)に幸村(政宗)はとびっきりの凶悪な笑みを浮かべて詰め寄っていた。憐れ幸村。自分にあそこまで凶悪な顔で近づかれたことなど無いだろうし、当惑するのもおかしくはなかった。もっとも、経験があったらあったで恐ろしいが。
政宗(元親)はあぐらをかきながら、はぁと息を吐いた。
「何でこうなんのかねぇ…」
「えっと…竜の旦那…じゃなくて鬼の旦那?」
「おう。丁度お前が入ってる体の元の持ち主だ」
「これ、どんな状況?」
元親(佐助)が助けを求めるようにこちらを見て、それを真っ正面から瞳に移してしまった政宗(元親)は再び息を吐いた。
憐れだったのは自分も同様か。何が悲しくて自分と同じ顔…というか自分自身に助けを求められなければならないのだろうか。
けれどもそこは彼のせいではないので、ちゃんと伝えることは伝える。
「妙な香を手に入れて、ちょっとこっちに来たんだよ。何でも意識を入れ替えるとか何とかの」
「胡散臭いね…で、その香ってどれ?」
「コイツだ…ほら」
「ちょ、投げるの禁止!」
「…おう」
元親(佐助)の返答に、何ともいえない気持ちを抱きながらも答える。
先ほどの様に、元就の意識が入っていたときのように、何もせずに部屋の隅でうずくまれているのも何とも言えなかった。しかし、こうやって話されるのも何となく微妙な気分だった。とてつもなく性格諸々がおかしいことになっているから。
これはどうにかして早く戻らなければ。
本気でそう考え出したところで、あ、とその今まさに自分の中で問題としていた相手が声を上げた。
「効き目は一時間だってさ」
「ん?制限時間有ったのかよ?」
「…知らずに使ったんだ?」
箱の奥の方に入っていたらしい説明書を手にとって呆れたようにこちらを睥睨する元親(佐助)に、政宗(元親)は曖昧に笑って返しておいた。…やっぱり、自分が自分でないというのは少しでなく違和感だった
政宗(元親)は、早く時間が過ぎればいいとかつて無いほど強く望んだ。
…そして、それを願うのは何も自分だけではなかった。
「成る程!某らは人格が入れ替わってしまったでござるか!流石は政宗殿!分かりやすい説明でござった!」
「いや、普通じゃね?…ていうかもう受け入れてんのかよ。途中参戦のくせに」
「む。起こってしまったことから目をそらすのは武士として如何様なものかと」
「…あぁ、そうかよ」
「……時に真田幸村」
口の端をぴくぴくと痙攣させながら言うのは、佐助の中に宿ってしまっている元就の人格だった。多分、この第二次入れ替わりで一番の被害を被ったのは彼だろう。
何せ、元就の中に入ってしまった人格は、幸村の物なのだ。
「我の姿で武士道やらござるやら、とにかく普段の言葉遣いは止めよ。そして大声も禁ずる。…これは厳命ぞ」
「何故!?某は普通にしておるだけ…」
「その普通が問題なのだ!」
「しかし…毛利殿も佐助の体に入っても気遣いなど無用の様子」
「我は良いのだ。だが貴様はならぬのだ!」
「そのような話は聞いた事がござらん!」
「…時に旦那ー」
と、いつまでも続きそうだった二人の言い合いに、介入したのは元親(佐助)だった。
「小遣いあげるから何か菓子でも買ってきてくんない?土産、旦那が途中で食べちゃったでしょ。余ったお金で好きな甘味を買っても良いから」
「誠か!?では佐助、言って参るぞ!」
「…っ…待て!だから我の体でそのような振る舞いをするなッ!」
そうして。
金を得た元就(幸村)は嬉々として部屋を飛び出し、それを止めるべく佐助(元就)も一緒に物凄い速さで部屋から出て行った。
残ったのは、当然ながら三人だけ。
その中で、元親(佐助)は一仕事したと言わんばかりに、額を拭うような身振りをした。
「これでようやく静かになったねぇ」
「それが目的かよ、忍」
「え?だって騒々しすぎるんだもの、旦那」
幸村(政宗)に答えて彼がそうニッコリと微笑んだのと同時刻。
丁度、香が絶えた。
香が絶えましたので、これでこれ以上入れ替わりは起きません。良かったね!(と本心から言ってあげられないのが数名いますけれども)
「テメェらは事態を悪化させに来たのか?An?」
突然に幸村が部屋に入ってきて、当然ながら佐助も付いてきて。
事が起こったのはその直後だった。
眼を白黒している元就(幸村)に幸村(政宗)はとびっきりの凶悪な笑みを浮かべて詰め寄っていた。憐れ幸村。自分にあそこまで凶悪な顔で近づかれたことなど無いだろうし、当惑するのもおかしくはなかった。もっとも、経験があったらあったで恐ろしいが。
政宗(元親)はあぐらをかきながら、はぁと息を吐いた。
「何でこうなんのかねぇ…」
「えっと…竜の旦那…じゃなくて鬼の旦那?」
「おう。丁度お前が入ってる体の元の持ち主だ」
「これ、どんな状況?」
元親(佐助)が助けを求めるようにこちらを見て、それを真っ正面から瞳に移してしまった政宗(元親)は再び息を吐いた。
憐れだったのは自分も同様か。何が悲しくて自分と同じ顔…というか自分自身に助けを求められなければならないのだろうか。
けれどもそこは彼のせいではないので、ちゃんと伝えることは伝える。
「妙な香を手に入れて、ちょっとこっちに来たんだよ。何でも意識を入れ替えるとか何とかの」
「胡散臭いね…で、その香ってどれ?」
「コイツだ…ほら」
「ちょ、投げるの禁止!」
「…おう」
元親(佐助)の返答に、何ともいえない気持ちを抱きながらも答える。
先ほどの様に、元就の意識が入っていたときのように、何もせずに部屋の隅でうずくまれているのも何とも言えなかった。しかし、こうやって話されるのも何となく微妙な気分だった。とてつもなく性格諸々がおかしいことになっているから。
これはどうにかして早く戻らなければ。
本気でそう考え出したところで、あ、とその今まさに自分の中で問題としていた相手が声を上げた。
「効き目は一時間だってさ」
「ん?制限時間有ったのかよ?」
「…知らずに使ったんだ?」
箱の奥の方に入っていたらしい説明書を手にとって呆れたようにこちらを睥睨する元親(佐助)に、政宗(元親)は曖昧に笑って返しておいた。…やっぱり、自分が自分でないというのは少しでなく違和感だった
政宗(元親)は、早く時間が過ぎればいいとかつて無いほど強く望んだ。
…そして、それを願うのは何も自分だけではなかった。
「成る程!某らは人格が入れ替わってしまったでござるか!流石は政宗殿!分かりやすい説明でござった!」
「いや、普通じゃね?…ていうかもう受け入れてんのかよ。途中参戦のくせに」
「む。起こってしまったことから目をそらすのは武士として如何様なものかと」
「…あぁ、そうかよ」
「……時に真田幸村」
口の端をぴくぴくと痙攣させながら言うのは、佐助の中に宿ってしまっている元就の人格だった。多分、この第二次入れ替わりで一番の被害を被ったのは彼だろう。
何せ、元就の中に入ってしまった人格は、幸村の物なのだ。
「我の姿で武士道やらござるやら、とにかく普段の言葉遣いは止めよ。そして大声も禁ずる。…これは厳命ぞ」
「何故!?某は普通にしておるだけ…」
「その普通が問題なのだ!」
「しかし…毛利殿も佐助の体に入っても気遣いなど無用の様子」
「我は良いのだ。だが貴様はならぬのだ!」
「そのような話は聞いた事がござらん!」
「…時に旦那ー」
と、いつまでも続きそうだった二人の言い合いに、介入したのは元親(佐助)だった。
「小遣いあげるから何か菓子でも買ってきてくんない?土産、旦那が途中で食べちゃったでしょ。余ったお金で好きな甘味を買っても良いから」
「誠か!?では佐助、言って参るぞ!」
「…っ…待て!だから我の体でそのような振る舞いをするなッ!」
そうして。
金を得た元就(幸村)は嬉々として部屋を飛び出し、それを止めるべく佐助(元就)も一緒に物凄い速さで部屋から出て行った。
残ったのは、当然ながら三人だけ。
その中で、元親(佐助)は一仕事したと言わんばかりに、額を拭うような身振りをした。
「これでようやく静かになったねぇ」
「それが目的かよ、忍」
「え?だって騒々しすぎるんだもの、旦那」
幸村(政宗)に答えて彼がそうニッコリと微笑んだのと同時刻。
丁度、香が絶えた。
香が絶えましたので、これでこれ以上入れ替わりは起きません。良かったね!(と本心から言ってあげられないのが数名いますけれども)
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