式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ついに念願を果たしてというか。
063:まだ
「……これは」
「あぁ、それはウチが作ったミニモスカ」
「モスカ?モスカってあのモスカかい?」
「正一がどれを指してるかは知らないけど、多分そのモスカだと思う」
それがどうかした?と言わんばかりの視線を向けられて正一は、いや……と、視線をその名の通りの小さなモスカに向けた。
モスカといえば、とてつもない兵器であるはずだ。
それが、こんなに小さく。
呆然とそれを見やって、それからハッとする。
「まさか、小さくて可愛らしいと見せかけて高性能の武器とか、」
「ミニモスカは戦闘用じゃない」
「…あぁ、やっぱりそう」
「そう。見たら分かると思うけど」
「分かったから訊きたくなることもあるんだけどね…」
だって、モスカの形をしているのだから戦闘用かな、とくらい思いもするだろう。というか……戦闘用でもない物にまでモスカの形を適応するのはどうなんだろうか。紛らわしい気がするのだが、それを差し引けるくらいにモスカが好きなのか。
何となく納得しきれないまま、正一はとりあえずミニモスカが差し出してきたカップを手に取った。戦闘用ではないと言っていたが…そうか、こういう身の回りの諸々が仕事なのか。だったら、少しは作った理由も納得できる気もする。それでも、やはりどうしてモスカの形を、というのは残るが。
「あ、正一」
「何?」
「まだコーヒーは飲まない方が」
「へ?…熱っ!?」
「…だから言ったのに」
コーヒーは、入れ立ての時は熱いんだと。
そう言うスパナに、正一は助言が遅いと文句を言いたかった。
正ちゃん&スパナ、ずっとずっと書きたかったんだ…。
PR
この記事にコメントする