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そんな中だけど、ビリー、誕生日おめでとう!
ふと、カレンダーを見て……グラハムは固まった。
今日は四月。四月二十四日。
ビリー・カタギリの誕生日だった。
最近すっかり忙しくて、ついつい忘れていた。プレゼントもケーキも、何も用意していない。
どうするべきだ……?と考えていると、丁度良いタイミング(それとも悪いタイミングだろうか……?)でビリーが現れた。
「やあ、グラハム。どうしたんだい?そんなに深刻そうな顔をして」
「カタギリ……すまない」
謝ると、キョトンとする彼。どういうことか分からないようだ。
「今日は君の誕生日だろう。なのに私は、何も用意できなかった」
「……あぁ、そういうことかい?僕はてっきり、フラッグを君の無茶な操縦で大破させたのかと思ったよ」
「さすがにそれは無い」
いくら何でも、無理だろう。というか、フラッグを愛しているのに壊してしまって、一体どうしろと言う。ちなみにガンダムは別口で大好きだ。
「別にいいよ。その気持ちだけで十分だ」
「しかし……」
微笑むビリーだったが、それでもグラハムの心は晴れない。
自分の愛機をチューンしてくれる彼に、何らかのお礼をしたいのに、これではどうしようもない。今からでもケーキを購入してくるべきだろうか?
だが、残念なことに時間がないのだ。この後は任務があって、出撃しなければならない。そして、それが終わった頃には日付は変わっているだろう。
さて、どうするべきだろう。
悩んでいると、ビリーは苦笑とも微笑みともつかない表情を浮かべ、肩に手をぽん、と乗せてきた。
「じゃあ、こういうのはどうかな。今からの任務で、フラッグに傷一つ付けずに帰ってくること。そうすれば僕は仕事を休める」
「そんなことでいいのか?」
「そうだよ。それに、僕がいいと言っているんだしね」
「……ならばそうしよう。だが」
ビリーと目を合わせて、宣言する。
「後日、必ずケーキは手に入れてくる」
「……楽しみにしてるよ。でも、ウエディングケーキなんて洒落にならないものは止めてくれるかい?君なら普通に手配しそうで怖いよ」
「失礼だな。私にだってそのくらいの分別はある」
「本当かい?なら、そうしてもらうかな」
後日、大量のケーキがユニオンの基地に届けられたとか。
「グラハム……これはやりすぎだよ」
「そうか?まだ足りないと思っているのだが」
「いやいやいやいや」
流れがすごい曖昧な感じ。
うーん、もっと精進しないと……。