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この二人も珍しい組み合わせだろうか…
073:空を飛べたら
その名前を聞いて。
良いなと、何となく思った。
「鳥か、コラ」
「鳥じゃなくて僕は雲雀だよ」
そう言って、彼は静かに自分を見下ろした。
「ねぇ、君は赤ん坊の知り合いだと言うけれど、どうなの?強いのかい?」
「へっ。リボーンなんて目じゃないぜ!」
「ふぅん…楽しそうだね。戦ってくれない?」
「おっと。生憎と今はダメだぜ」
この後別件が入っているからな、と言うと、その中学生は関係ないよそんなの、と返してきた。あまりにも当たり前のような、それ以外の言葉など無いかのような様子に思わず笑いかけて……堪えた。ここで笑ったら否が応でも相手をするしか無くなるのは知っている、ので。
だから、代わりに言った。
「今度、手合わせしてやるぜ」
「約束だね?良いよ。守らなかったら本気で咬み殺す」
「守っても咬み殺すんだろ、コラ」
「さぁ。それは気分次第だね」
なんて言っているが、その顔に浮かんだ笑みの種類から、彼がその様なことを思っているわけでないことは、簡単に想像が付くのだが。きっと、それは彼の方も分かっているだろう。分かって尚、こうしているのだ。気ままに、思うまま。
自由、という言葉が脳裏に浮かぶ。
「お前…本当に鳥みたいなヤツだな」
「そうなのかい?」
「どっからどう見ても間違いなくな」
むしろコレが犬だとか言われてしまったら突っ伏してしまいそうだ。猫ならまだ何とか分かるような気もするけれど。
でも、やはり一番は鳥だろう。
鳥は自由気ままに羽ばたける存在なのだから。
雲雀さんには「雲雀」という名前がとてもピッタリな気がするよね、という話。
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