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何というか、リボーンには書きたい組み合わせがたくさんありますよねっていう。
074:波紋
あぁ、本当に苛立たしい。
彼らは、ここがどこだか分かっているのか。
トンファーを携え、雲雀は屋上から地上を見下ろしていた。
何という愚かな者たちだろうか。この並盛中の……並盛の平和を脅かすなど、あってはならないというのに、全く持って馬鹿なことを。
ここに、誰がいるのか本当に分かっているのか?
「委員長、」
「分かってるよ、草壁哲也。早めに終わらせてくる」
「ではなくてですね」
「何かな」
「あまり制裁に集中しすぎて、校門を壊すようなことはしないでください」
「……」
そういえば、そんなこともあったような気がする。
けれどそのくらいは別に良いのではないだろうか。ムカツク相手を咬み殺すための代償と思えば、まぁ受け入れられないこともない。それにそのくらいの損傷は今更のことではないだろうかとも思うし。
そこまで結論づけて、雲雀は草壁を見やった。
「あまり僕に意見しないでくれる。君から咬み殺すよ」
「…すみませんでした」
「分かってるなら、今回は良い」
副委員長よりも、今はあの礼儀知らずたちを叩きのめすのが先だ。
雲雀は屋上から階下へ続く階段を下りながら、うっすらと笑った。
さて、あの愚か者たちにはどのような目を合わせてやるべきだろうか。並盛中を害するような気になることが、二度と無いような何かが良いと思うのだけれども。考えても良い案が出なかったら…いつもより二割り増しぐらいに咬み殺したら良い。
「さて、彼らは果たして…」
強いのか、弱いのか。
どちらにしろ咬み殺すだけだけれど、出来れば強い方が良い。強い相手と戦うのは、とても楽しいから。
そして草壁さんの苦労は続く…。