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何も考えずに書いてたら、雰囲気話になってしまった…。
19.飛ばない鳥
重力はまるで罪の様だ。
罪で出来あがった鎖は咎人をその場に縛り付け、捕えて話す事など無い。……いいや、少し違う。その場に縛り付けるだけではなく、その下へと、引きずりこんでしまうのだ。二度と、自由など与えないと言わんばかりに。
それが当然の結末である事は、知っている。
故に『けれど』だとか『しかし』だとか、そんな事を言う気はない。
ただ、動けないからと言って何をしないワケでもないのだ、と言う事。
大切なのは、それだけだ。
動けないのならばその場で敵が来る事を待てばいいし、近づいてこないのならば銃で撃てばいい。いざとなれば、近くにある石でもガラクタでも、はては自分の手を切り取ってでも投げつけてしまえば良いだけの話。
代わりに鎖が増える事になったって構いはしない。それで己の気がすむ事が大切なのであって、それを考えると実行しないという選択肢こそが最も忌むべき存在ではあった。そんな事をして喜ぶ人間はいないが、悔しがり後悔し口惜しく思い憎々しく感じ不甲斐なく思う人間は確かにここに、一人いるのだから。
だから、手の中に銃を。
だから、指先に引金を。
だから、銃口に仇敵を。
欲しい物は敵と大義名分。必要なのは諦める事。肝心なのは忘れない事。気を付けるべきは刻みつける事。大切なのは実行する意思。求める物は武器。
それらさえあれば良い。
それ以外は要らない、はずだ。
そう思い、今日も、刻みつけて、諦める。
自分の目的は で、諦めるべきは 。
家族が殺された事を忘れてはならず、己には変革と言う名の大義名分があり、それを邪魔する全てが敵であり、それを行う武器を手にし、己の意思でこの場にいる。
そう、なのだから、良いのだ。
このままで良い。諦め続ければいい。
ふっと。そう考えて。
見上げた空は闇に慣れた目には明るすぎて困った。
復讐一直線なロク兄なイメージで。
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