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暑くなったり寒くなったり。最近の気候は上下がひどいですが。
みなさん、気を付けてくださいね。
暑さ、というのは時に凶器になるのだと言う事を今日、慶次は初めて知った。
もっとも、それは身をもって……というわけではない。ただ、何もしゃべらない生ける屍になってしまったクラスメイトの様子を見て、冷や汗をかくくらいに思い知ったと言うだけなのだけれど。
とりあえず、と、机に突っ伏してダウンしている政宗に下敷きであおいで風邪を送る。
「大丈夫かー?」
「……」
「…反応しろよ」
「…………」
「…こりゃだめだな、本当に」
「本当だね。…幸村君、ちょっと氷もらってきてくれる?」
「承知いたした!」
半兵衛の言葉に頷くや否や、勢いよく部屋から出て行く彼を見送って……同じように政宗に風邪を送っている彼に視線をやる。
「…なぁ、氷って小太朗が取りに行ってなかったっけ」
「あぁ、そういえばそうだったかな」
「……ワザと追い出したな、お前」
「だって仕方ないじゃないか」
仰ぐのを一時中断して鞄の中をゴソゴソと探り始めつつ、彼は答えた。
「彼がいるせいで教室内の温度が二、三度上がってたんだから」
「まぁ…そりゃそうだけど」
「仕方がなかったんだよ。…それにしても、彼がここまでグッタリしてるのって、もしかしなくても例の参観日以来だね」
「いや…これはあの朝以上じゃねぇ…?」
「かもね」
鞄からミニ扇風機を取りだして彼は言い、眉を寄せた。
「…電池持ってないかな?単四を四本」
「いや、悪いけど無い」
「……地道に行くしかないんだね」
ちょっと諦めたように半兵衛はため息を吐き、ミニ扇風機を机に置いて、再び下敷きを手に取った。
微妙に「参観日と仁義なき戦い」にリンクしている話でした。微妙と言う割にはハッキリだけど。
政宗は北国出身だから、きっと暑さには弱いよ!
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