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切実なお願いです。獄寺と了平のお話。
093:お願いだから
「…ちょっと待て芝生」
「む。何だタコヘッド」
「テメェ、今何しようとしやがった」
敵陣の真ん中で。
たった二人だけだというのに言い争うのも愚かなことだと思う。思うのだが、しかし、こればかりは言っておかなければならないだろう。幸いにして、周りにいる敵たちは自分に何が起こったのかと警戒をして動けていないようだし。
まぁ、所詮この程度の相手、あっという間に片すことくらい楽だけれど。
だからこそ、それよりも優先順位はこちらが上だった。
「何を、とは」
どこか不満顔に、了平は言った。
「普通にあの壁を素手で壊そうと思っただけだぞ」
「それのどこが普通だ!良いか?ここでそれやったら俺たちも生き埋めなんだよこの芝生頭!テメェは頭の中まで草とか生えてんじゃねぇだろうな!?」
「失礼な!俺はいつでも極限なだけだ!」
その極限さが少しばかり昔よりも減ってくれたのは、ありがたいと言えばありがたいのだが、しかしながら。
「極限の遣い場所を間違ってんじゃねぇよ!」
ここでそれを使われたら本当に大変なことになるではないか。
決して頭を下げようと思わない相手なのだが、今回のような状況ならばそれをするのもやむなしかも知れない。そんなことを思っても、実際にやるわけでもないけれど。
しかし、一瞬でもそれを思ってしまうほどに、これはされると困るのである。
「壁殴りてぇなら外に出てやれ!」
「ん?外に出れば殴っても良いのか?」
その言葉に、途端に明るくなる相手の表情。
マズイ。そう感じた瞬間に、獄寺は建物の窓から外へと飛び出していた。
もちろん、了平も、だ。
「では極限に殴るが良いな?」
「あぁもう好きにしやがれ!」
建物の三階から地面に落ちながら、獄寺は叫んだ。
きっとお兄さんにやらせると、こんなことだってあったはず。
きっとお兄さんにやらせると、こんなことだってあったはず。
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