式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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今回はちゃんと運命視点の運命と大地嬢です。
洋服店から出て。
デスティニーは、大量……とまではいかないものの、決して少なくない量の袋を手に持って歩いていた。隣では、商品の袋を一つだけ持っているガイアが、酷く申し訳なさそうな表情を浮かべている。
「ごめんね?色々買っちゃって……」
「気にすんなよ。オレがけしかけた所もあんだし」
「でも……」
「……そんなに言うなら買わなくても良かったんじゃねぇか?」
「それはダメ!」
何気なく呟いた言葉に、彼女はとても強く反応してきた。
想定していなかった程の勢いに、思わずたじろぐ。
「そ……そうか?」
「そうだよ!だって、折角デスティニーが似合うって言ってくれたんだから……!」
と。
そんな予想外の言葉に、デスティニーは思わず呆けた声を上げた。
「……へ?」
「あ……!」
しまった、と言わんばかりの表情を浮かべて、それから、彼女はうつむいて表情を隠した。けれども、さらりと揺れた髪の間から、真っ赤に染まった耳が見えてしまっていたから、あまりその効果と言う物は無い。
そんな彼女に対して、こちらは何を言えるわけも無い。
何せ、こちらだって見られた顔はしていないだろうから。
……そうすると、彼女が俯いてくれたのはある意味良かったかもしれない。こんな顔、彼女ではないが見られたくは無かった。
互いに顔を赤く染めたまま、歩道の真ん中で立ち止まる事、ほんの少し。
「……あー……そういや、腹、減ってないか?」
「え……あ、もうこんな時間…!?」
「どっか、安いとこなら奢るけど」
「そんな、悪いよ!ついて来てもらった上にそんな事……!」
「気にすんなって。このくらいは、な?」
「……じゃあ、入るお店はデスティニーが決めて良いよ」
「ならそうだな……あそこ、どうだ?」
言って、デスティニーが指さしたのは一軒の明るい感じの喫茶店だった。
この二人は何度も何度も赤面しつつデー……もとい買い物を続ければ良いと思うのです。
あと、ガイア(黒)よりガイア嬢って表現が好きです。兄の方はトラさんで。
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