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そろそろ中間テストとかの時期ですよね、ということで。二十四時間戦争コンビです。
「え……嘘。シズちゃんどうして赤点取ってないの!?」
「……手前の中の俺がどんなもんか手前の脳天勝ち割って確認してぇ所だが、とりあえず今日の所は一発ぶん殴るだけで許してやるから殴らせろ」
「嫌だよ。っていうか本当に全教科赤点なし?」
「しつけぇ!」
最終的にどなり声を上げた静雄の前で、臨也はむぅ、と唸りながら彼から奪い取った中間テストの答案を眺めていた。
本当に、どれもこれも臨也の予想外の点数だった。数学なんて確実にアウトだろうと思っていたのに、実際にふたを開けてみたら少々危ういものの、どうにか及第点はもらえていると言う現実が現れていて。
赤点まみれの静雄を盛大に笑ってやろうと言う臨也の目論見は見事に外れたのである。
「ねーねー、シズちゃん、一体どんなズルしたの?」
「手前じゃあるまいしンな面倒な事誰がするか」
「酷いなぁ。俺はちゃんと今回は真面目に受けたよ?」
「今回はって何だ今回はって」
「ま、色々とやろうと思えばできるっていうこと、かな」
……例えば教師の弱みを握ってテスト問題を横流しさせるとか。
もっとも、高校に与えられる程度のレベルのテストで、そのような面倒かつ無駄な事をするつもりは自分には全く無かった。何せ高校だ、そこまで何か否問題が出るとは到底思えない。何をするでもなくあっさりと平均点など越えられるだろう。
ちなみにそんな臨也の今回のテストの平均点は九十五点だったりする。
この結果を教えたら静雄は一体どんな反応をするだろうかと想像しながら、とりあえずそれは一番最後のお楽しみにしようと、再び視線を彼のテストの方に戻す。
「危ないのは理数系のと語学系か……完全に暗記に頼る所はそこそこ正解してるみたいだけど、所詮そこそこ、だね」
「仕方ねぇだろ……数式とか呪文の羅列にしか見えねぇよ」
「シズちゃんにとってはだろうねぇ」
諦め半分の言葉に相槌を打って、ぱさりとテストを机の上に落とす。
「とりあえずシズちゃんが真面目に頑張って赤点回避したんだろうことは理解したけど、どうせ真面目にするなら授業サボるの止めたら?」
「…………煩ぇ」
途端に不機嫌な顔になる静雄に、思わず声を上げて笑った。
授業をさぼる理由=だって臨也が裏で手を引いて色々喧嘩の舞台を整えてるから。
それがなければちゃんと出席してると思うんですが。
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