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そろそろ水分補給もしっかりしましょう、という時期になってきましたよね。
瀬戸内組です。
「あ、やべ……水筒忘れた」
「愚か者が」
元親が思わず零した小さな呟きを逃すことなく拾い上げ、元就は蔑みの視線をクラスメイトでそこそこ長い付き合いをしている自分に向けた。
「ここ最近の気温が酷く高い事は周知であろうが。だというのに水筒を忘れるとはな……全く、送球に熱中症になって倒れ伏せるが良い」
「んだとコラァ!」
「……怒鳴るしか能のない馬鹿者が……ん?」
ぴたり、と元就の動きが止まった。
何だ?と元親は彼の手元を覗き込む。
今、元就は鞄の中身を確認していたわけなのだが、別に鞄の中に変な物が入っている事は無い様だと元親は思った。中にあるのは教科書や筆記用具、弁当、その他武器となりそうな尖った物体くらいのものである。
と、そう思って首を傾げた。
何かが、おかしい様な……。
「あ、水筒ねぇし」
そうして思いついた事をそのまま口に出すと、面白いくらいに元就の身体が傾いた。
何も無い場所でこける人間が本当にいるのは知っているが、まさかそれを元就が実践する事になるとはなかなかどうして、面白い話ではないか。思わずくつくつと笑うと蛇をも殺しそうな眼光が突き刺さった。
痛くは無かったが冷や汗が出た。
「……ふん。我も人間、失敗する事もある」
「さっきと言ってる事違うよな。水筒忘れたら愚か者なんだろ?」
「黙れ。黙らぬならばその口、縫い止めて二度と開かぬようにするが?」
「……スミマセンデシタ」
「片言なのが気に入らぬが……今回は大目に見ようぞ」
元就だって失敗するさ!という話。
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