いろいろ 拍手再録

拍手再録です。

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～ワゴンの中で～

 

「ゆまっち見た！？さっき路地から出てきた子たち、二人とも髪の色がオレンジだった！」

「マジっすか！？レイヤーっすかね！？」

「かもー！あー、でも何か良い感じの少年二人だったかなー。顔が同じだったよねー…双子？それに男の子！……気が弱いコのと気の強いコの二人組って感じ！？あのくらいなら二人とも高校生くらいかなぁー！良い感じのお年頃だよね！」

「…オイ、そろそろお前の話のオチが見えてきたから口を閉じろ」

「えー？…まぁ良いけど。勝手に一人で妄想して供給させてもらうね！」

「そのセリフに何て返して欲しいんだお前は…」

「訊いてみる？」

「…遠慮する」

「ならさ、あの二人じゃなくって別の人の話は？していい？」

「…やるなよ？やったらワゴンから追い出すぞ？」

「そんな事言って、ドタチンって優しいから追い出せないよねー？」

「……知らん」

「じゃあ俺が追い出しても良いか？街を一周したら回収に戻るから」

「ダメっすよ渡草さん！そんな事をしたら被害が広がる一方っす！」

「みんな、そんなにこの手の話、嫌？」

「好きな奴なんているのか？」

「え、私？」

「……いや、だから………………………もう良い」

「門田さんが諦めた！？」

「おいおい…ここで諦めたらシャレになんねーぞ…！？」

「もう良い、って事は好きに話していいんだよね！」

「ほら見ろ！」

「狩沢さん、別の話をするっす！今月の電撃文庫の新刊についてとか！」

「でもさ、ゆまっち、今月の新刊の発売日って明日だよね？」

「あ……」

「とゆう事で！自重せずに行っきまーす！」

「……負けたっす」

（2010/06/06）