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この師弟も好きですよ。
や、師弟っていうか家庭教師と生徒か。
096:武器
「……」
ディーノは、手の中にあるそれを見た。
それというのは、自分の武器である、鞭、なのであるが。
「…俺、こんなの使えるかなぁ…」
呟いて、ため息を吐いた。
そうなのだ。よく考えてみたら、自覚がないのは置いておくとして、戦闘力があるとか言われても鞭なんて使ったことがないモノを自分の武器にされては、少し困ったことが起こるのではないだろうか。
武器を手に入れたあの時は、素直にリボーンの言葉に感動していたから何も思わなかったのだけれど。思う暇がなかったのだけれども。
今となっては、変更はきかないのだろうかと考えている始末である。
「うーん…」
「何馬鹿なこと考えてやがる」
ふいに。
その声は頭上から聞こえた。
思わずバッと顔を上に向けると、ひらりと舞い降りるように飛ぶ影。
床の上にとんと着地したその影は、くるりとこちらを向いて、それから……思い切り、飛び上がって蹴りを食らわせてきた。
しかも顎。その上クリーンヒット。
「った!?」
「そんなんだから『へなちょこ』なんて呼ばれるんだ」
「そんなこと言われても…」
「練習するんだ」
「って、この鞭の?」
「ちゃんと使えるようになるまでは家庭教師は辞めねーぞ」
「……分かったよ。やる」
顎をさすり涙目ながらもリボーンを真っ直ぐ見るディーノを、この家庭教師は満足そうに見た。もう逃げないし、向かい合うのだという気持ちを受け取ってくれたらしい。
「よし。それならこれから早速特訓だな」
「え」
「最初はそうだな…海にでも落としてみるか」
「それと鞭とどこに関係があるんだよーっ!」
海の次は山だよ。頑張ってねディーノ!
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