式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
真・六弔花(というかブルーベル)を書こうとしてみました、というお話です。
手を伸ばせば届きそうなほどの距離に、待ち侘びた物が存在している。
その事実を思いくすくすと笑みを浮かべながら、ブルーベルはつい先ほど白蘭からもらった黒いコートを抱きしめて、踊るように室内をくるくると回った。
「ふっふーっ!楽しみー!」
ようやく出番なのだと思うと胸が弾んだ。
ドキドキする。
ワクワクする。
ソワソワする。
ゾクゾクする。
この腕が白蘭のために振るわれるのだと思うと今まで感じた事が無い程喜びが今からでもあふれ出る様だったし、白蘭の敵が肉塊に変わる瞬間を想像すれば何だかとっても愉しくなった。
楽しみで楽しみで、そのせいで夜に眠れなくなったらどうしようと、ふっと思う。けれども、そんな事が理由で敵に隙を見せるのは嫌だったので、無理にでも頑張って眠ろうと思った。それに、いざとなったらザクロで遊んで体を動かして、くたくたに疲れてからぐっすりと眠れば良い。
もちろん、断られることなんて一つも考えていない。そもそもそんな事を考えるワケが無いし、断るなんて言い出したら強制的に付き合わせれば良いだけの話である。その際の彼の嫌そうな顔を思い浮かべて、ぶんぶんと首を振った。そんな表情は現実で見飽きているから、頭の中にまで出て来て欲しく無かった。
というか、だ。ザクロはザクロのくせに生意気過ぎる。折角ブルーベルの暇つぶしに付き合わせてあげようと言うのに、とてもめんどくさそうな顔をして欠伸をするなんて、失礼にも程があると思うのだ。ここは泣きながらありがとうございますと礼を言って、心の底から幸せそうな顔で一緒に遊ぶべきなのに。
そこまで思って、何でこんなにザクロの事を考えているのだろうかと我に返って、ほんの少しむくれた気持ちになった。別に彼の事が嫌いだとか、そういう言うのではないと思うけれども、こうも延々と自分の思考に入りこんでくるとなると鬱陶しい。
もう彼の事を考えるのは止めようと決めて、ベッドに勢いよくダイブする。
その頃には嵐属性のマグマ風呂の事はすっかり頭から消えていて。
「……頑張っちゃうもんねー」
枕に抱きつき笑顔を浮かべて、とりあえず今日は眠ろうと、ブルーベルは目を閉じた。
ちょいザクロの事を出し過ぎた感が。でも、なんていうかブルーベルとザクロって色んな意味で同レベルな気がするのでこれでいいんじゃなかろうかとか何とか。
PR
この記事にコメントする