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W組って言っても一人しか出てませんが。砂岩さんのお話です。
今日は珍しい事に、家には自分以外誰もいなかった。
ウイングはいつもの如く自爆をしに出て行ったし、デスサイズはそれを阻止するべく追いかけて行った。ヘビーアームズはサーカス関係の用事があるとか言っていた。ナタクは当然のように修業をしに行ってしまった。
本当は一人家に残ってぼうっとしているのも何なので、自分もふらりと外に行こうかと思ったのだけれど。けれども何となく気乗りと言うものがしなかったから、こうして彼ら四人を見送る役目を請け負ったのである。
そんな選択の結果として、今が合った。
いつもと比べると静けさがあまりにも過ぎる室内で、窓から差し込む柔らかい日差しの中、のほほんと茶をすする。
ヒトがいないというだけで、随分と部屋の中の印象というものは変わった。家具を運び入れる前の部屋と運び入れた後の部屋の印象が全く違う様に、そこに住人がいるかいないかによっても、そこにいる存在が何であるかによっても、印象と言う物はがらりと変わるのだ。
しかし、だとしてもやはりこの場所は自分たちの場所だった。いくら静かになろうとも、居心地の悪さと言う物を感じない。印象が変わったところで、この場所が自分を追い出そうとする事は無い。
居場所という言葉が頭をよぎったが、この場所はそれとは似て非なる物だと首を振る。
この場所は、多分、居場所の入れ物なのだと思う。大切な場所である事に変わりは無いが、取り替えることは可能な場所。本当に手放す事の出来ない、取り替えることが不可能なそここそが居場所と呼べる場所なのだろう。
ちなみに、そんな場所に一つ、サンドロックは覚えがあった。
結局自分が帰るのはそこなのかと苦笑を浮かべ、まぁそれも良いと微笑みに変えた。
帰るべき場所があるなんて、何て素敵な事だろう。
そして……そろそろ、その帰るべき居場所たちも、この場所に戻ってくる頃だ。
一番最初は誰だろう。自爆した天使とそれを引きずる死神だろうか。用事を済ませた道化師だろうか。それとも、修業でボロボロになった神龍だろうか。
誰だってかまわない。誰か一人がそこにいれば、それは既に自分の居場所だ。
なんて事を思っている間に何かが開く音がして、ふっと顔を上げる。
そうして見えたシルエットに、笑みを浮かべてお帰りの挨拶を告げた。
神龍はナッちゃ……もとい、ナタクの事。シェンロンとかアルトロンとかゆー本名だから。とりあえず格好良さ重視で、こんな感じ。
かっこよさ重視するなら、サンドロックも砂岩じゃなくて砂漠とか、そんな感じになるんだろうか…や、砂漠はどうなのかな…?
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