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自爆も修行もやり過ぎは遠慮して欲しいですよねぇ。特に自爆。
そんな感じの、自爆も修行もしないW組の三人のお話。
022:痛み
「アイツらには痛覚ってのが無いのかねぇ」
唐突に零された言葉に、サンドロックはぱちくりと瞬きした。
それから、首を傾げる。
「……いきなりだけど、どうしたの?」
「いや、別に何かあったとかじゃなくて」
はぁ、と息を吐いてデスサイズは続けた。
「何となく、そう言われても納得できそうだよなぁ……ってフッと思っただけ」
「あぁ……」
何となく、言いたい事と気持ちは分かった。
彼の言う『アイツら』……まぁつまりウイングとナタクの事なのだが、あの二人の様子を見ていたら、そう言われたら確かに頷いてしまいそうな気がする。片方は自爆で、片方は修業で。無駄な怪我をして無駄に死にかけているというのに、全く懲りた様子を見せない彼らはある意味痛みを無視していると言えそうだとは思う。
ただ、そうじゃない事を自分たちは知っているのだ。
自爆すれば身体の節々が痛いとか言われたり、修業中は気付かなかったらしい傷に気がついてからは妙に傷を気にしだしたりと、わりと二人とも痛みを気にかけている。
一歩間違えたら本当に死にかねない事をしているわけだから、その辺りを把握しておきたいという気持ちもあるのだろう、多分。もっとも、もしそうなのだとしたら、怪我をする前から色々と気にしていて欲しいと思うのだけれども。
そんな風に思っていると、今まで反応を一つも見せなかったヘビーアームズが、すす、と一枚の紙を差し出した。
『あの二人の場合、痛みを知っている上で考慮の外に追い出してるから問題なんじゃ』
「……だよな」
「まずはその辺りの認識を変えないと、苦労は変わらないかもね」
「変えれるのか……?」
憂鬱そうな死神の声音に、思わず自分は道化師と顔を見合わせて肩を竦めた。
いや、でも、痛覚無視くらいならウイングはともかくナタクならやりかねない気が。
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