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ありましたよね、○歳の僕へ、みたいなの。
そんなのに出くわした来神です。臨也と新羅だけです喋ってるの。
014:手紙
「二十歳の君へ、なんて、馬鹿げてるよねぇ」
「そう言っちゃう君の頭が一番馬鹿げてると思うけど?」
「……言うね」
「馬鹿げてると思うのは個々の勝手だし問題ないけど、それを口に出すと最早言ってる人が馬鹿げてるからねぇ。当たり前の事過ぎて。あ、だから僕も馬鹿だよ。さっき似た様な事言ったし。ま、馬鹿は馬鹿でもセルティ馬鹿だけど」
そう言ってにこりと笑って、ほら、ととある一つの席を指さす。
「君からみたら馬鹿馬鹿しい行為かもしれないし、それを真剣にやる人間も馬鹿げてると思うのかもしれないけれど、多分、そうやって大人ぶってるのよりも、あぁやって頑張って内容を考えているのの方が微笑ましいよ?」
「微笑ましいって言われる高校一年生も何とも言えないけどね……」
そんなのになるくらいなら馬鹿で良いよ。
臨也は顔を引き攣らせながらそう答えた。普通よりは整っているんじゃないかと思う顔が歪んでいる理由は、微笑ましいと言われる自分を想像したからだろう、きっと。自分だってそんな臨也を見たいとは思わなかった。怖いと言うか、気持ち悪いし。
彼は小難しい事を言ってもてはやされるか、貶されてけちょんけちょんにされるのが一番似合うと思うのだ。
「……ねぇ、新羅。今本当に酷い事考えなかった?」
「別に?」
本当に酷い事は別にあるので首を振って、改めて机の上に広げられている紙に視線を移す。先ほど指さした静雄が、今も一生懸命文面を考えているそれと、全く同じ物である。
ただしこちらは記す文面を今から考える必要が皆無な程に、びっしりと文字で埋められている。そして、その大半がセルティに関することなのは既に当然でしかなかった。
ひらひらとそれをつまんで揺らしつつ、退屈そうに欠伸をする眉目秀麗を見る。
「問うも馬鹿らしいけれど、君はもう書けたの?」
「当然だろ」
「臨也の場合は嘘でびっしり、ってところかな?」
「そんな所。あぁ、でも、一パーセントくらいは本当も入ってるかもね」
「へぇ……?何て書いたの?」
「秘密。教えてなんてやらないよ」
どうせ信憑性の有りそうな無さそうな事書いたんでしょうね。
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