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時期が早すぎるとか言わないでください。自分でも自覚はあるので。
ライルさんとティエさんのお話。……何気にこの二人の話も多いよな。
030:吸血
「ライル・ディランディ、これを受け取れ」
唐突に自室に現れたティエリアが手に持っていた物。
それを見て、ライルは目を丸くした。
「……マント?」
「それ以外の何だと言うんだ」
「や……え?……何でマント?」
ティエリアがわざわざここを訪れるなんて、何かミッションに関わる連絡でもあったのかと思ったのに。それが一体どうしてマント。ミッションはおろか私生活にすら全くと言って良い程に関係が無さそうな代物なのだが。
唖然と差し出されたそれを見ていると、彼の目が不機嫌に細められた。
「良いから早く受け取れ。これが君の衣装だ」
「い……しょう…?」
「あぁ。ハロウィンの衣装だ」
「……ハロウィンって、まだちょっと早くねぇ?」
ツッコミ所が違うと自分でも思いながら、おずおずと尋ねてみると、彼はふっと笑った。分かっていないな、と言わんばかりに。
「ハロウィンが近づくにつれて色々と他に用意することが出てくるからな。暇な今の内に渡しておいて、オプションやら何やらを取り付けてもらわなければならない」
「オプションって……何?もらった衣装に工夫を施せと?」
「そういうことだな。ちなみに先代ロックオンは吸血鬼の衣装はそのままに付け牙を用意した。つまり、その程度の工夫でも問題ないわけだが、君も同じ工夫と言うのは許さない」
「あれ、ってことは俺も吸血鬼の衣装?」
「代々のロックオンに引き継がれる役目なのでな」
どんな役目だ。
「……ちなみに他の奴らはどんな工夫してたわけ」
「刹那を例に挙げるが、彼は自身の愛機に包帯を巻いていたな。お陰でしばらく補充しても補充して取られて行くため、包帯が使えない状況に陥った」
「……へぇ」
世界に喧嘩売った組織の実情はこんなのなのか。
そんなので大丈夫なんだろうかと、ライルはこれからの自分たちの未来に思いを馳せた。
いつぞやアニメ誌で見たハロウィン絵がそんなんだったのを思い出して。
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