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……今度、ちゃんと初代編見よう……見ても何か変わらない気がするけれど……。



064:空に浮かぶ島
 
 
 
 全くもっていつも通りに、何の妙も感じさせずに。
 ボンゴレ創始者は退屈そうに欠伸をしながらこう言った。
「なぁ、G、ボンゴレの技術を使ったら空中要塞を作れたりしないか?」
「現実見ろ」
 そんな彼の言葉をピシャンと遮って、眉間の皺を指先で揉み解す。……確かにボンゴレの技術と言うのは今の技術とか呼ばれる物の何十年か先を行っていたりするようだけれども、流石に空中要塞なんて絵空事を実現させるほどの力は無い、はずだ。
 しかしそれを知っているはずの幼馴染は、至極真面目な表情を浮かべて口を開いた。
「技術が無くても努力と根性と気合と運とやる気と気迫でどうにかならないか?」
「なるわけねぇだろ!っていうかボンゴレの技術どこいった!?」
「いや、ボンゴレの技術では句中要塞は無理だとお前が言うから、とりあえず第Ⅰ段階では頼らずに空中要塞計画を始動させてみようかと」
「技術つかわないで何をどうやって組み立てるつもりだ!?」
「……どうやるんだ?」
「訊いてるのは俺だ!」
 首を傾げて尋ねかけてくるジャックに叫び返して、Gは頭を抱えた。
 一体どうして、そんな斜め36,5度ズレた返答ばかりしてくるのだろうか、彼は。慣れた事とはいえ……やはりたまにはため息をつきたくなる。
 誰か右腕っぽい自分の子の立場を変わってくれないだろうか背に腹は代えられないし雨月でも良いや仕方ないだろうと、どこか投げやりな思いを抱いていると、ぽん、と幼馴染が唐突に手を打った。何かを思いついたらしい。
 現状に対する打開策……であるわけが無い。そもそも自分の頭痛の元となっているこの状況は、彼のどうでも良い思いつきによって引き起こされているのだから。全ての原因たる彼が、故に解決策を打ち出すわけが無いのである。
 ……果たして。
「じゃあ、技術は使う方向で行こう。これから一カ月につき十年間分くらい技術を進ませるようにと技術者たちに言ったらまぁ、何とかなるだろうしな」
「なるわけねぇだろ!?」
 そんなのでなんとかなったら、この世界に不可能と言う言葉は存在しない事になるではないか。もっとも、不可能なんて言葉に目の前の彼はとことん縁が無いのかもしれないが。
 けれども技術者たちにはそう言ったものが存在しているのだと、思わずため息を吐くと、彼はとても不思議そうな視線をこちらに向けたようだった。







空中要塞……綱吉たちの十年後の時代ならどうにかなりそう?
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