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キュリオスなのかアリオスなのか。どっちなのかは決めてませんが、そんな彼の一人語り。
079:幻影
例えば、一秒先の未来に。
例えば、隔てられた扉の向こうに。
例えば、閉じた瞼を開いて見える世界に。
例えば、近くさえ出来ないどこか遠い場所に。
望んでいる物が現れるのではないかと、期待する事がある。
勿論そんな事が起こるわけもない。未来は変わらず、扉の向こうには見知った光景しかなく、視界いっぱいに広がる風景は思いとは何かが違って、たまに耳に入る情報は遠い場所にも望まない現実が存在している事を伝えた。
そして、そのたびに。
とても悲しいと思うのは、多分、仕方のないことだと思うのだけれど。
少なくとも、否定されるようなことじゃあないと、思う。
だから、そう思えばそう口にする。問いかけられれば素直に答える。時と場合によれば多少躊躇いもするし悩みもするけれども、口を噤みかけてしまうこともあるけれども、出来る限りその考えを外に出してきた、はずだ。
後悔なんて無いし、心残りもない。
どうしようもない程に実現不可能に思える、思えてしまうその望みを口にしなくなったら、諦めてしまったら。その瞬間に、自分は終わってしまうから。言い続ける事について後悔するわけもないし、言ってしまったと言う事実に恥じることなんて無い。
全ては自分が自分らしくあるために……なんて、言ってしまえば格好いいのだろうけど。
別に、そこまで考えているわけじゃなくて。
ただ、自分を、自分たちを終わらせたくないから、自分らしくなくてもいいから存在できるようにと、自分たちの存在をせめて自分たちが許せるようにと思い続けているだけ。ただ、それだけのことなのだ。
その望みのためだけに自分たちは存在している。
そして、自分はそれを誇りに思っている。
それゆえに、今も、自分はここにいる事が出来る。
たとえ、忌み嫌われていたとしても。
ここに、いる事が出来るのだ。
望み=戦争根絶、です。念のため。
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