一から十のお題：一、たったひとつの

拍手再録です。

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一、たったひとつの　（ニールさんとハロ）


「ロックオン、ロックオン」
「ん？あぁ、ハロか。イアンさんとこでのメンテナンスはどうだった？」
「モンダイナシ！モンダイナシ！」
「そっか。そりゃ良かった」
「ロックオン、ハロ、ダイジ？」
「お前さんが大事か？…オイオイ、そんな決まり切ったことを訊きなさんなって」
「キマッテル？キマッテル？」
「そりゃそうだろ。ハロ、お前は俺のたった一人の相棒なんだからな」
「ヒトリチガウ、ヒトリチガウ」
「ん？相棒が別に誰かいるってか？」
「チガウ、チガウ。ハロ、ヒトチガウ」
「…あぁ、つまり『一人』じゃなくて『一つ』と」
「コトバタダシク、タダシク！」
「細かい事言うなって。ていうか、俺が『一人』って方を使いたいんだよ」
「ドウシテ？ドウシテ？」
「アレだ、一つじゃあ物みたいだろ？俺はお前さんを物として扱いたくないからな」
「……」
「…？どうしたハロ、急に黙ったりして。どっか調子が悪い…ってのはない、か…」
「…ロックオン」
「何だ？」

「……アリガトウ、ハロ、ウレシイ」

「ん……？ハロ、もう一回言ってくれないか？声が小さくて聞こえなかった」
「ダメ、ダメ！ヒミツ、ヒミツ！」
「そんなケチなこと言わないでくれよ、な？」
「ダメ！」



内緒だよ、ロックオン。
だってこんなこと、恥ずかしくて二回も言えないもの。
だから……ね？

（2008/11/08）