一から十のお題：二、ふたりぼっち

拍手再録です。

このキュリオスは、「元」キュリオスで2009年春号現在のアリオスです。

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二、ふたりぼっち　（デュナメスとキュリオス）



「…ここ、どこだ？」
「うぅぅ……もしかしなくても迷子、だよね…」
「あー、まぁ、そういう事か」
「どうしようデュナメス…帰れないかもしれないよ……」
「いやいやいや、大丈夫だろ。ちゃんと帰れるって」
「…本当？」
「コロニー内だし、適当に歩いてたら知った道に出るだろ」
「……出れるかなぁ…」
「出れるって。もしも、ずっと出れなくてもヴァーチェあたりが探しに来て、」
「…くれるの？」
「……正直微妙」
「うっく…」
「え、おい、キュリオス！？泣くなって、泣くなよ！？いくら心細くても泣くな！？」
「だって……えっぐ…」
「大丈夫だって。オレもいるから、な？ひとりぼっちよりマシだろ？」
「……うん…」
「ま、怖くなるようなことを言ったオレも悪いのか…ゴメンな？」
「そんな！デュナメスは何も悪くないよ！ボクがその……気弱だから……ごめんなさい」
「気にするなよ。それも個性の一つだしな」
「個性…？」
「そうそ。無理に変わらなくて良いし、そのまんまでも構わないって事。オレとしては…」
「デュナメスとしては？」
「あんまり変わって欲しくない」
「……どうして？」
「一応オレって兄貴分だけど、ちゃんと頼ってくれるヤツってお前しかいないからな」
「ふふふっ…何それ」



そう言ってくれる貴方は、ちゃんと兄貴分をやってるよ。
だって、貴方の傍にいるだけでこんなにボクは心強く思ってる。

（2008/11/08）