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きょうだい…兄弟?いえいえ、強大、になりました。
変換自由って言うし良いよね別に!
019:きょうだい(変換自由)
「うわー……無駄に大きー」
「そりゃあ、大食い挑戦のドンブリだからなぁ」
大きくなけりゃ意味がねぇだろ、と続けるスクアーロの前には普通の大きさの皿に乗せられた、普通の大きさのギョウザ。箸は使い難いし持ちにくいし力加減も分からないから、そういった面倒事があまりいらない……かもしれない品を頼んだのである。少なくともベルフェゴールの頼んだラーメンよりは、食べやすさという点ではマシだろう。
しかも、である。彼にもそんな、箸の使い方が未だ完全にはなっていないという背景があるにもかかわらず、ベルフェゴールが頼んだのは時間制限付きの、やけに量の多い、食べきればタダで食べきらなければ割高の商品。
無茶だろうと思わず呆れたが、当の本人はやる気なのだからどうしようもない。
「制限時間は十五分…で、ベル、お前これ食えんのかぁ?」
「知らねーよ、俺王子だし」
「王子関係ねぇぞ」
「良いんだよ、王子なんだから」
いつも通りに答えながら、しかし量が多いだの箸は使いにくいだの言いながら割り箸を手に取る彼は、果たして潔いのか諦めが早いのか。恐らく今はどっちもだろう。面倒だとも思うし、やってみたいとも思う。そんなところ。
まぁ、やるならせいぜい頑張ってみればいい。
「頑張って割安にさせんだぞ?俺は払わねぇからなぁ」
「ちっ。スクアーロのケチー」
「ケチじゃねぇよ。お前の分までおごってたら俺の金が無くなるだろーが」
マーモンのように金を貯める気はないが、ある程度の貯蓄はあった方が良いだろう。……といっても、給料の方は殆ど手つかずでおいてあるから、これ以上の貯蓄はいらないのかもしれないが……念のため。何も金を使うのは自分のためだけではない。ヴァリアー幹部のケンカで壊れた壁の修理費や、こう言うときに強制的に金を払わせられること等々……使うことは割とあったりする。だいたいは修理費で別に請求できるが、場合によっては。
こうしてみると、任務のランクがSばかりな事は喜ぶべき事なのかもしれない。
一つめのギョウザを食べている間に競技(?)は始まり、ベルフェゴールはと言うと……中々に手こずっているようだった。当然だと思う。好き嫌いのお子様が最後まで食べることは出来るのだろうかと、少し心配にはなったがそれはそれ。
ボスとのケンカで部屋の壁が壊れたりしたら、多分スクとかが修理費全額負担なんじゃなかろうか…。