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フランで馴染みといったらこのアイテムはかかせないかと。
041:馴染み
「大変気に入らない事なんですがー、この被り物が頭に馴染んできた気がするんですー。ムッツリ変態雷オヤジはどう思いますかー?」
「貴様、今なんと言った!」
「聞こえませんでしたー?もう一回リピートしますとですねー、『大変気に入らない事なんですがー、この被り物が頭に馴染んできた気がするんですー。ムッツリ変態雷オヤジはどう思いますかー?』って言ったんですー」
どう思いますかー?と首を傾げて問いかけると、某ムッツリはバンッと机を思い切り叩いた。その行動と表情から、どうやら怒っているらしい事は分かった。
短気な人だと思いながら、で?とフランは答えを催促した。
「早く言ってくださいー。ミーも暇じゃ無いんでー」
「それが人に物を頼む態度か!?」
「そうですよー。分かんないですかー?」
ちゃんと『思いますか』と訊いているのだし、ならば頼んでいるという事で良いだろう。態度だっていつも通り、何も変わらないので良しとしておいて。
「だから答えて欲しいんですー」
「誰が答えるか!俺は答えんぞ!」
「…ケチ」
ボソリと呟いて、それからフランは座っていたソファーから腰を上げた。質問に答えてくれないのならば、某ムッツリに用事はない。某オカマの方ならある程度は答えてくれそうだから、どうせ質問するならあっちの方が良かったかもしれない…ということで、これからあちらに行こう。確か、中庭でティータイムっぽい事してたはずだから。…暗殺部隊のくせに。
まぁ、そちらにも馴染んできたけど。
「待て!話は終わって無…」
「ミーは終わったんで失礼しまーす」
軽やかに扉まで進んでクルリと振り返り、フランは一礼をして談話室のドアを閉めた。
それでもまだ怒声は聞こえてきたが完全に無視する事にして、次の目的地である中庭の方へと向かう。
そこに、某王子もいるんだろうかと思いながら。
…いるんだったら行かない方が良いかもしれない、かも。
名前を出してくれないフラン。まぁ、そういうのもありかと。