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やっぱり十年後が好きらしい。何でだろうか…?想像のしがいがある、とか?
058:それが全て
「ったく……どうして俺がお前なんかと組まないといけねぇんだか」
「それは勅命ですし」
「んなこたぁ分かってんだよ」
確かにそうだろうと、ランボは頷いた。十年たっても関係性は殆ど変わらない自分たちで、付け加えるとまだまだ未熟な自分と組むことに、彼が難色を示すのは有る意味当然だ。結構足手まといになって、任務の終了が遅れるときがあるから。自分だって、そのくらいは分かっている。
それだけではなくて、獄寺の場合は任務終了が遅れる事に綱吉の所に帰るまでの期間が長くなるから、という理由もあるのだろうけど。
本当に、十年前から何も変わらない。
ただ、十年前はダイナマイトを手に持っていたところ、今は黒光りしている銃を持っている点は、些か変わったと言えば変わってるのかもしれない。作戦上仕方ないし今では慣れたけれど、最初は何だか珍しく思えた物だ。
「そろそろ動くぜ。とっとと済ませて十代目の所に帰るんだからな」
「本当にボンゴレのことが好きですね…」
「ったりめーだろ。十代目ほど素晴らしいお方は他にはいねぇ」
「…」
断言されてしまった。いつも通りと言えばいつも通りだが。
まぁ、結局そう言うことなのだろう。
「ボンゴレも、たまには一人の時間とかが欲しいんじゃ…」
「一人だと!?十代目が一人になるなんて…牛!本気で早急に仕上げるぞ!」
「へ?」
「十代目は今や立派なボンゴレのボスだ。つまり、一人でいたら命を狙われる可能性すら有るって事だぞ!?その重大性が分かってねぇのかお前は!」
「い…いや、ちゃんと分かってますってば。というか山本さんがいるから大丈夫じゃ」
「あぁ!?あの野球ドバカに任せられるわけがねぇだろ!」
十代目、任務を今すぐ終えて帰ります!
そう叫んでいる獄寺の瞳を見て、ランボは息を吐いた。
十年経ったら、少しは落ち着いているのだろうか…?