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どうしてこの二人なんだろうとか、あまり気にしない方が良いのかな。流石に72になると組み合わせとか色々難しいのです。色々と出てってるからね。
072:信じていたのに
てっきり、アンタたちって死なないと思ってた。
山本はそう言って、直ぐ側にいた一人の友人に視線をやった。
「何か、ずっとずっと生きてるような気がしてたんだけど」
「そりゃ生きてんだし当然だろ、コラ」
「あはは、言われてみればそうなのな」
けれど、実際にそうであるように思えたのだから仕方がない。コロネロも、リボーンも、マーモンも、とにかく知っているアルコバレーノは個性豊でこそあれ、死んでも死ななそうなその様子だけは全然違わなかったから。
そう思わせていた彼らが悪いのだ。
……というか、彼らもこんな事態になるとは思わなかったのだろう。
徐々に、弱っていく体。
「…なぁ、今、どんな気分?」
「最悪…ってワケじゃねぇな」
「へぇ…てっきり最悪って言うかと思ってたんだけどな」
「俺たちは死んでも、お前らとか、死なないヤツもいるだろ」
あぁ、彼には死んで欲しくない誰かがいるのだろう。
何となくその言葉からそれを感じ取って、山本はその話はもう止めることにした。どうせ話したところで何も変わるわけではないし、ならば言う必要なんて全くと言っていいほど無かったから。
同時に、その『死んで欲しくない誰か』の事も訊かないことにした。
理由は、特にはないけど。
だから代わりにと、山本はのびをしながら口を開いた。
「…とりあえずあれだな、頑張って生きろとしか言えないよなー」
「どこのご老人だ」
「んなこと言われてもさ、言える事なんて殆ど無いぜ?」
「それでももっとマシなのあんだろ」
「マシなの?」
そんなことを言われても困る。
何故だか知らないけど、今、心の中は凄く裏切られたような気持ちで一杯なのだから。
十年後。
アルコバレーノたちがどうなっていったのだろうという考えの末。