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文体がちょっと固いかな……


登場……アレルヤ、ハレルヤ、(理事長なあの人)



 明日の準備をしていたアレルヤの手が止まった。
「ねぇ、明日って何があったっけ」
「一限目から英語、現代文、数学、体育、家庭科、家庭科」
「そっか、ありがと」
 再び準備を開始した双子の弟を眺めながら、ハレルヤは読んでもいない参考書をパラパラと捲る。そこは明日の数学の小テストの範囲だったが、別段読もうが読むまいが変わらない。こんな簡単な問題、わざわざ勉強することもないし。
 数学の教師は誰だったか……そうそう、グラハムだ。
 あの教師は変な性格だが、教え方がいい。とりあえず妨害はしないで、授業中は大人しくしていてやろう。
「そうえいば、明日の数学って小テストだよね」
 さすが双子の弟、というところだろうか。アレルヤも同じようにテストのことを考えていたらしい。参考書を手に、くるりとこちらを向いた。
「このくらい、勉強しなくても楽勝だろ?」
「そんなわけないじゃないか」
「……何言ってんだよ。いつも満点取るヤツが」
「ちゃんと勉強しているからだよ。してなかったら取れない」
 とか言っているが、アレルヤも勉強しないで合格点を取れる。
 なのにどうして、わざわざ勉強したがるのか……
 …真面目だもんな、コイツ。
 苦笑して、寮の備え付けのソファーから立ち上がる。
「ハレルヤ?」
「腹減った」
 答えると、アレルヤは呆れの表情を浮かべた。
「さっき夕ご飯食べたばかりだよね?しかもたくさん……」
「それでも減るもんは減るんだよ」
 たしかに食堂でミハエルと大食い対決をして五杯くらいの飯は食べた。副食の唐揚げもたくさん。だが、あれはあれなのである。
 冷蔵庫の中を物色するが、あまり良い物はない。
 どうするかと考えて、自分の机の引き出しから財布を取り出した。
「コンビニ行ってくる」
「え?でも門限すぎて……」
「お前が黙ってりゃ大丈夫だろ」
 机の真ん前にある窓を開き、足をかける。
「………………分かったよ。でも十時までには帰ってきてね」
「はいはい」
 笑って、ハレルヤは飛び降りた。
 ハレルヤとアレルヤの部屋は二階にあったがこのくらいの高さ、ハレルヤにとってはどうってことはない。
 下に隠してあった靴を履き、寮の監督に見つからないよう慎重に校門へ向かう。
 途中、酔っぱらいの理事長を見かけたが、こちらに気づかれることはなかった。というかそれ以前に、今の彼女に周りをよく見る能力があるかどうか……。
 いつものように校門から出、しばらく歩いてから警戒を解く。
 ここまで来たらもう大丈夫だ。多分。
 コンビニに向かいながら、双子の弟へのお土産は何にしようか。と、ハレルヤは考え始める。甘い物がいいかもしれない。
「……ケーキでも、買ってくか」
 それを見せたときの彼の反応が、今から楽しみだった。



一ヶ月以上昔に書いた話だよこれ。
……・発掘物?
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