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保護者・千種、登場ですかね…。
081:囁く声
「明日の朝食は仕方ないとしても、昼食と夕食は豪華にしましょう。もちろん外食で、食べたい物をとにかくたくさん食べるんです。そのくらいのお金はあるはずです。ですから明日は外食です。外食をするんです」
その言葉たちを。
千種は最初、無視しようと思った。正直、対応しているとどうしてもキリが無くなってしまうから。その上、彼相手だと自分は時折甘くなってしまうから、それを避けるための正当防衛でもあるのだこれは。
だがしかし。
「千種、良いですか?明日はとにかく外食です。外食なんですよ。分かりましたか?外食といったら外食なんです」
「……骸様」
どうしようもなく聞き続けることが耐えられなくなった千種は、むくりと体を起こして、直ぐ側で自分によく分からない言葉をささやき続けていた張本人を見た。
「どうしたんですか」
「おや、起きていたんですか。ならば話が早い。つまりですね、僕は外食がしたいんです」
「それとコレと、何の関係が」
「だって、財布の紐を握っているのは我々三名の中だと千種でしょう」
だから自分が明日、提案を了承するようにと言い聞かせ続けていたと言うことか。どうりで暗示のようだったわけだ。そもそも、それは暗示でなければ意味はなかったのだから。
それでもどうしてこんな事で頑張れるのだろうかと、思いながらも軽く息を吐く。
「ダメです」
「なっ…何でですか!?最近外食はなかったでしょう、千種」
「外食は一ヶ月に三回と決まっています」
そして、今月は全て使い切った。
ちなみにそのルールを決めたのは千種である。
「だからダメです、骸様」
「少しくらい僕のために道理を曲げてください」
「却下です」
「…」
「こればかりは」
一度許すと二度目が必ずある物だから。
そんな感じの保護者・千種。クロームが入ってからは二人で一緒に頑張ってる感じで。